身強・身中・身弱 それぞれの生きる道

十二大従星には強さがあります。
身強と身中と身弱。

「身強」は天将星、天禄星、天南星の3つ
「身中」は天印星、天貴星、天恍星、天堂星、天庫星の4つ
「身弱」は天報星、天胡星、天極星、天馳星の4つです。

身強は、エゴが強くバリバリと現実を切り開いていくパワフルな人たち、
身弱は、エゴがなく高い精神性をもって世界を受容し昇華していく人たち、
身中は、エゴと精神性をバランスよく持って上手に生きて行ける人たちです。

身強の人たちは、そのエゴにより他人と衝突することや思うに任せないこともあるわけですが、その過程において降りかかる苦労が彼らを磨いてくれます。
苦労によって磨かれながら、自分のビジョンを力強く具現していくことが星を光らせるためには必要で、ラクに生きようとするも消化不良を起こして、病気になったり引きこもりになったりしてしまいます。

身弱の人たちは、その高い精神性から学術分野や芸術分野においてその才能を発揮します。
研ぎ澄まされた美意識や、鋭い観察眼を持ち、音楽や絵画、哲学や宗教など、後世に残る作品を生み出す人たちです。
弱いとされてきますが、真に必要な局面においては身強の人たちを凌ぐ力強さを発揮したりします。
しかし、あまり無理をしたり現実に寄り過ぎるとくたびれてしまったりもします。

身中の人たちは、この世界をバランスよく、ある意味で処世術に長けた人たちで、世の中を支える大多数の人たちは身中の人たちといえます。
人間関係も仕事も芸術も、バランスよくなんでもできます。
赤ちゃんの星である天印星や墓守の星である天庫星は「身弱ではないの?」と思うところですが、この2つは土性の干支から出てくるので、案外と力強いのです。
ちなみに、この身中の星はバランスの星なので、バリバリと現実に偏りすぎたり、逆に精神性に偏りすぎたりすると宿命から外れてしまうので、バランスが大事。

身強の星を2つ以上持つと最身強といい、一生使い切れるか分からないエネルギーを持つと言われます。
こうかくと、羨ましく感じたりしますが、
使いきれなければそのエネルギーは腐ってしまって上に書いたように病気になったり引きこもったりということになるので、
その消化のために「バリバリガツガツ」頑張らなければならない人たちでもあります。

身強の星のうち、天将星は1つでも「一生で使い切れるかわからないエネルギー」を持ちますが、王様の星なので、自分で選んだ道においてきちんとその大きなエネルギーを消化しないと地に堕します。
王様ですから、他人任せにしたり誰かの後ろをついて行ってはいけないということです。
よって、そのための経験を積んでその資格を得なければなりません。
そんな天将星が2つあったら…2つの分野で王様になれるくらい頑張らなければなりません。大変ですが。

一方で、身弱の人たちは、人に頼りすぎず、頼られすぎず、しなやかに自分の精神世界を確立して生きることが必要です。
大きな受容力がある分、断りきれず疲れたり、人の世界に巻き込まれたりしがちです。

身中の人たちはバランスをとりながら生きていくことが求められますが、
それとの裏返しで、身弱の人たちや身強の人たちは、アンバランスであることで星が光ります。
本の学校教育を経て大人になると、
アンバランスに生きることはある意味恐怖ですが、
バランスの中に幸せそうに生きている人を羨むことなく、
彼らをロールモデルにすることなく、
自らの道に振り切ることが必要です。

なお、日干が土性(戊か己)で天庫星を持つ人や鳳蘭局・準鳳蘭局の人は「みなし天将星」として扱います。

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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