易経について

世の中の変化を目を凝らしてみれば、
そこに秩序があることがわかります。
天体の動きに秩序があるように、
植物の成長に秩序があるように、
時間の流れに秩序があるように、
世の中の変化にも秩序がある。

陽極まれば陰のなる

と、いわれる変化は万物万象に共通する変化の根本を言い表しています。

そしてこの変化は、陰陽変化のみならず、一極二元の一極の視点を得ることで、相互作用とその先の螺旋的成長もまた示すもの。

「易」とは、「変わる」という意味の文字ですが、
その本義は、陰陽の変化と相互の働きかけを経て螺旋的に物事が成長し、変わっていく、
その変化の法則です。

そして易経は、その陰陽の働きかけ合い、助け合いとその先の螺旋的、跳躍的変化を体系化した学問です。

易経は六十四の卦(「け」ではなく「か」と読むのが正式です)によってこの変化を説きますが、この卦を説明する部分を「経」、それを翼(たす)ける(補足する)十の書物を「十翼」といい、易経を学び変化の法則を知る操るためには、それらを全て学ぶ必要があります。

易は、算命学と同様に「占い」にカテゴライズされますが、
算命学が命と呼ばれ、人の運命を読み解く占術である一方、
易は卜(ぼく)と呼ばれ、問いを立てた瞬間にある変化の兆しから物事の行く末を読み解く占術です。
「占術」と書きましたが、いずれも帝王学と呼ばれ古来、国を治める人たちに重用されてきました。

なお、易はある種の偶然の要素を取り入れていることから軽視する向きもありますが、
量子物理学者のニールス・ボーアは晩年を易の研究に費やしましたが、
量子物理学を極める先に、易的な変化の法則を見出したといわれています。

算命学を学ぶ上で、
なぜ易経を学ぶ必要があるかといえば、
算命学の基盤である陰陽五行の仕組みの
原典が易経にあるからです。

例えば、天将星は陽の極、天報星は陰の極ですが、易経にある変化の仕組みを知ることにより、その本質やあるべき心構え、備えるべきことを深く知ることができます。
また、易経八卦は八方位も示しますが、この仕組みを知ることにより、十二支に当てはめられた方位の本質を知り活用することもできます。

易経を学ぶことは、長く遠い道のりであり、算命学を修めることに何十年も必要とされる以上の学びを必要とするものですが、
一方で、学び始めるのに早すぎるということもありません。

私が東洋思想を学び始めたその第一歩は易経周易)でした。
その世界観の本質を知る端緒として出会ったのが算命学です。
よって、易経に対してどこか畏れ多く感じている部分もあり、まだ易を語るには不足しているところが大です。
しかし、始めなければ永遠にたどり着かない学びの世界でもあり、本日より少しずつ、学びを再開することにしました。

基本は算命学にありますが、
折に触れて易経的な視点も織り交ぜていこうと思います。

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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