『学校の制服は高いのか?』問題

この時期になると、
「学校の制服が高すぎる」
‥という話題があちこちで流れます。

私のFacebookも例外ではなく、
既に4人くらいの親御さんが、例によって、
学校の制服について、
ファストファッションとの比較において不効率かつ旧態依然のシステムだ…的な話題を繰り広げておられます。

さて、これについては色んな考え方があるので、
それ自体を否定するものではないのですが、

私の考えでいえば、
学校の制服はむしろリーズナブル、
よくまぁその値段でこれだけの制服を仕上げてくださいますね。
‥と、思っています。

これは本当に価値観の問題なのですが、
私に言わせれば、
ユニクロやGUのようなファストファッションの、

◯ゴミを再生してつくられた衣服
◯型などなきに等しいほど型崩れする衣服(型がほぼないのでスタイルがいい人だけがキラキラできる衣服)
◯毎日着たら1ヶ月で穴が開くような衣服

‥などを、
成長著しい将来性豊かな子供の制服に利用するなど考えただけでも恐ろしく、

3年、4年とほぼ毎日着てもしっかりと型が維持され、
あちこちぶつけたり転んだりしても、破れたり穴があいたりしない現行の制服つくる業者の方々は実に立派な仕事をしていると思いますし、
その制度をつくった当時の官僚の方々は実に見事な見識の元でその制度を造られたものだな、と感じています。

いわゆる氷河期世代=動乱期に社会人になった世代というのは、
どうしても、「安いことは良いものだ」的な正義に縛られる傾向にあり、
みていると、制服問題に文句を言うのはだいたいその世代の人たちで、

他にも、マンションなどを買うにしても、今の時代、良いマンションは「買わせていただく」ものなのに、
その世代に人たちの多くは、今なお「買ってやっている」というような傲慢な態度でいる方が多く、
マンションギャラリーなどで観察していると、「あ、あれはあの世代の人だな」というのが、割とくっきり分かります。

このあたりは、
「社会とはこういうもの」というその世代にとっての社会の原風景が、
「困難・動乱・下剋上」的なものであるので致し方ないのですが、

世界というのは、そんなふうには出来ていないということ、
「困難・動乱・下剋上」的な世界というのは、時間の流れの中のごく一部、だいたい20%に過ぎないのだという理解を得れば、
今少し豊かさを体感しやすく、富裕な世界を前提とした物事の考え方ができるのでは、と思いますがどうでしょう。

ちなみに、動乱期は時間・歴史の流れの中の20%を占めますが、
どの時代にも、だいたい20%くらいは「困難・動乱・下剋上」的な人がいて、
そういう人たちにも役割はあります。

どういう役割かといえば、
新しいものを生み出すために、既存の世界を叩き壊すという役割です。

但し、今は、既存物が豊かに構築されていく時代、そしてそれが花開く時代に向かっているので、
動乱期的なアプローチ、「困難・動乱・下剋上」的は理解を得にくい、評価されにくい、有意の成果を上げにくい時代です。

むしろ、このところ、世の中は、
「良いものを適正価格で」的な価値観にシフトしつつあり、
「安いものが正義」的な価値観からは脱却しつつあるということに目を向けると、
別の世界が見えてくるかもしれません。

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