徳をつけることとleave it thereの時代

同じことを繰り返すことで徳がつく、
ということを前に書きました。
例えば、
毎日同じ時間に出社するとか、
同じ基礎化粧品を使い続けるとか、
食べる順番を変えないとか、
毎朝同じルートを散歩するとかです。

その道で大成した人というのは、
確かにこうした「同じことの繰り返し」を習慣にしています。

イチローの毎朝カレーライスや、
ジョブズの毎日黒い服は有名ですが、
『ヴォーグ』アメリカ版の編集長、アナ・ウィンターは毎朝5時45分からテニスをすることを習慣にしていますし、
イギリスのサッチャー元首相は毎朝BBCのラジオを聴くことを日課にしていました。

このことについてふと思ったのは、
日課は自分を1つの「習慣という軸」に沿わせ心身をニュートラルに保つ手段として機能していたのではないかな?
ということ。

苦しくて大変なときも、
泣きそうに苦しいときも、
心から幸せなときも、
狂喜乱舞するくらい嬉しいときも、
同じ習慣を繰り返すことで、
心身がぶれずに過ごすことができたのではないか?

英語に、
leave it there
という言葉があります。

「それをそのままにして先に行く」
「それはさておき次に行く」

みたいな意味です。

日々において様々な出来事に遭遇していると、
なかなかいつもそんな風には過ごせないもの。
しかし、継続的な習慣という軸があると、
何事であれそれはさておき習慣に戻ることができ、
それをとりあえず置いて日々の生活を過ごすことができます。

こうしたleave it thereの姿勢は、
東洋思想において、
何よりも尊ばれる中庸を保つことに大きく寄与するように思います。

人間は生きていると、
自分の気と大運、年運、月運、日運でめぐる気の影響を受けるもので、
それは規則正しく定期的に流れてくる波のようなものです。

それが半会であれ対冲であれ
天中殺であれ、
泣いても笑ってもそうした気運がやってくるわけですが、
leave it there の姿勢で中庸を保つことができると、
一喜一憂することなく、
騒ぎ立てることなく穏やかに受け止め、あるいは受け流していくことができます。

習慣、ルーティンというのは、
そうしたleave it thereの姿勢を育みます。

これはある意味では、人生の命綱のような役目を果たすのではないかと思います。
「徳がつく」の本質はその人生の命綱を得ることであって、
それによって得られた基盤もって、
さらなる何かを積んでいけるようになる、
ということなんじゃないかな?
と思いました。

動乱期や教育期が20年ほど続いていた中で、世間的には変化を希求する風潮強くあったわけですが、
今は経済確立期。
保守や安定が力を得る時代です。

今は「変化させないこと」、習慣やルーティンが大事な時代であるように思います。

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です