「ここぞ」に備える控えめな生き方のススメ

『あまり花を咲かせすぎたり、実を成らせ過ぎると、木が弱くなって、その次の時季にはすっかりダメになる。

本当に木を長持ちさせて、立派に花をつけさせ、実を成らせようと思えば、
いわゆる決果、果決をやらねばならない。
間引かねばならない。

だから我々も、子孫のことを思うならば、
「あの人にしては気の毒だ」
というぐらいのところで止めておくのが一番良い。
その方が、本人にとっても子孫にとっても、どれだけ幸せかわからない。』

これは、
安岡正篤先生の『「陰隲録 (いんしつろく)」を読む』にある言葉ですが、
家系の流れ、その存続の仕組みについて、見事に言い表しておられるな、と思いながら、
改めてそのご本を読んでいます。

こうした在り方はいわゆる「バランスの取れた生き方」であり、
こういうバランスの先にこそ物事の永続と繁栄というのは成るものだというのが算命学の考え方ですが、

思慮浅く、目先のことにばかり気持ちが向かっていると、

積極的に名を売ることや、
目立つこと、注目を集めることにばかり一生懸命になること、
実よりもはるかに大きな評価や報酬を得ることに汲々とすること、

…ばかりに向かってしまい、
結果として、短期的には良いように見えても、長い目で見ると「骨折り損のくたびれ儲け」みたいになっていることって、
世の中を見渡せば、枚挙にいとまがないように思いますがいかがでしょうか?

なお、同じご本に、

『誠の人間というのは、義務が要請する時と場合においてのみ、世の舞台に出て行かねばならぬが、
それ以外は退いて家庭にかえり、少数の友人と交わり、尊い書籍に学んで、なるべく人知れず生きるべきである。』

…という言葉もあるのですが、
算命学を学び始めて以降、こうした生き方に深く思いを致すようになりました。

若い人にはなかなか理解が及ばないかもしれませんが、
人間というのは、何十年も連続して活躍し続けることはできないもので、
際限を超えてしまえば自分が壊れるか、まわりに犠牲を出すことになります。

そう考えると、
活躍のためのエネルギーというのは、「ここぞ」というときに取っておく、
「ここぞ」がないなら、子や孫の代のときのために活かされるだろう、くらいに思うのが良いのだろうと思います。

なかなか、人の運気の波というのはコントロールできるものではないですけれど、

「必要に迫られない限りは出て行かない」

…という在り方を徹底することができれば、
大きな禍は避けられるのではないか?

そんなことを考えつつ、来年は、

「義務が要請する時と場合以外は、
退いて家庭にかえり、少数の友人と交わり、尊い書籍に学んで、なるべく人知れず生きる」

…ということに徹してみようと思います。

いちおう、天中殺が明けてからの3年目なので、
やるべきことはやりますが、
「積極的に」というタイミングでもない、という判断でもあります。

実際、積極的に出ずにいてうまくいくこと、
というのをここ数年、感じているところでもあり、
この感覚をもう少し磨いてみようと思っています。

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