陰占と陽占、十干

陰占と陽占の使い方について質問されたので、原典から引用します。

…..
陰占は、
①人間がどのような役割を所有しているか?
②どのような生き方をすれば神の意志に反さないで過ごせるか?
③神と自己が一体となりうるものはどのような世界に存在しているか?
を知るためのもの。

 

陽占いは、
①精神のあり方
②天性に所有した精神構造
③精神の次元的高低
など内面的な想念世界を明らかにしようとするもの。

 

進学や転職、あるいは何かを学びたいとか挑戦したいとかいうのは、
人生の目的のための「手段」です。
手段のみにとらわれると心の不満足につながります。

人生の目的を知り、生きる役割を知れば、そのプロセスである手段に一喜一憂することがなくなり、
苦しい日々を過ごしたとしてもそれは「人生の遠回り」ではなく価値ある経験となります。

自分の人生を一年の範囲でとらえるか、
10年の範囲でとらえるか、
一生という単位でとらえるか。

禍福というのはどういうスパンで物事を捉えるかによって変わります。
算命学が論じる「運命論」というのは、生涯というスパンで論じています。
…..

自分がどのような環境でどのようにあるのがもっとも合っているかを見るのが陰占、
その環境においてどのような才能を発揮するか、
どのように考える傾向があるか、
どのような人間関係を構築する傾向があるかを示しているのが陽占です。

 

原典からの引用なので、そのまま「神と自己が一体」という書きぶりで記載しましたが、
いってみれば「自然と調和する在り方」のことで、
その在り方が宿命の一致ということになります。

 

自覚しやすいのは陽占で、
割と若い人でも納得感がある一方、
陰占は「イマイチピンときません」といわれたりします。

 

が、
ハタから見ると、
陽占よりよほど陰占のほうがピタッとわかりやすかったりします。

あー、まっすぐ!やっぱり甲だよね!とか、
あー、明るくて活発!やっぱり丙だよね!とか、
あー、美意識高い!辛ですよねー!みたいな。

 

陰占というのはその人の持つ五行の気をそのまま表しているので、
慣れてくるとそこを意識した対応ができるようになって便利です。

 

慣れてくると、
そのまんま五行に象徴される樹とか灯火とかに見えてきたりします 笑

 

灯火とは丁ですが、
暗いところで映える人(飲み会とかで艶めく人)です。
丙の湧き出る明るさ、華やかさとは対照的。

 

土性の干は戊と己ですが、
どちらも土性らしく懐深いですが、
戊は山らしく動じないですし、
己は街らしく人と関わるのが得意です。

 

動じないといえば庚も動じないですが、
パキッと信条があって、
辛になると信条というよりプライドという感じ。

 

壬は才気はしる感じの理知的さがあり、
癸だと表面穏やかですが表に出さないところでよく考えています。

甲の人は清々しく伸びる木ですが、打たれると折れる弱さを内包しています。
乙の人は柔らかいですがしぶといです。

 

陽の干と陰の干ではみている世界が違う感じもあります。

意識して見ると、
陽占より面白いかもしれないです。

参考:『原典算命学体系』第5巻

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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