天干が示す「精神」とは

『解けないかもしれない問題に、なぜそれほど時間をかけることができたのかと思われるかもしれませんね。
その答えは、私はこの問題を考えているのが嬉しくて仕方がなかったから、これに夢中だったからです。』

『最終定理を証明するほどの力はなかったとしても、何かを証明することにはなるだろうと思っていたのです。』

これは、先日ご紹介した『フェルマーの最終定理』において、
その定理を説いたアンドリュー・ワイルズの言葉です。

人生において本質的な意味で「ゴール」というのは存在しません。
例えば、中学受験で難関校に合格する、というのはあくまで「中学受験のゴール」ですし、
医者になるとか、社長になるとかいうのも、「目標のゴール」かもしれませんが、実際にはそこからがスタートです。

ただ、中学受験とか医師国家試験に合格する、
家を建てるとか目標の資産額を達成するとかいうことは、
通過点ではありつつも「分かりやすい節目」であるがゆえに、
それをもって「ゴール」と捉える人が少なからずいるだけのお話です。

こういう何事も「本来はプロセス」であり「単なる節目」である、
という理解は、強い精神力なしにはなかなか向き合うのが難しいものですが、

そういう強い精神力をもって、
過去から現在、現在から未来に向けてのプロセスを、
一貫した態度で向き合うことができるのが、
いわゆる「天干一気格」というものであろうと思います。

さて、いきなりなんでこのようなことを書いたのかといえば、

「命式における天干とは精神であり、地支とは行動である」
ということがいわれますが、
この天干の示すところ、地支の示すところを、全体観をもって捉えるのは本当に難しく、

戦前までならいざ知らず、現代にあってはその感覚を捉えている人は、
ほとんどいないのではないか、という危機感を持ったので、
ちょっと公開で書いている次第。

天干一気格とは、命式における天干が同質五行になる命式における部分格のこと。

この天干一気格を今少し紐解けば、

過去から現在を経て未来に向かうその精神がすべて一貫しているということであり、
過去から継承してきた精神をそのまま現在に維持し、
それを未来に向けて同じ精神をつなげていく、ということなので、

迷いや揺らぎなく、
物事に対して、常に一貫した同じ精神でもって取り組むことができます。

もっとも、「一貫した同じ精神」というのは、
柔軟性の欠如でもあり、ときに社会や組織に順応しがたい質として現れることにもなるのですが、
時宜を得れば、「確実に何かを成し遂げる」ということにもつながり、
これほど力強い資質はないだろうと思います。

ところで、この天干=「精神」とは何か?ということを伝えるときに、
「精神」というワードは、色んな意味があり過ぎて、
ときどき、ワードとして不適切なのではないか?と思います。

これは「心」というワードを使うときにも同じような感覚があります。

連綿と続く学びを継続的に重ねていけば、そのうち迷いなく理解できるところではありますが、
断片的にブログを拾い呼んだりしていると、誤解がどんどん大きくなってしまうこともあるので注意が必要と思います。

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