ときどき、「蛇を背負った人」というのがいます。
写真などでは分かりませんが、
会えば大抵分かりますし、
話すとほぼ確信的に分かります。
悪意があり、
常に人を出し抜くことを考えていて、
自分に寄ってくる人はボロ雑巾になるまで使い倒す一方、
自分になびかない人ばかりを追いかけたりします。
とりわけ若くて見た目が華やかな人に多く、
ホストやホステス、芸能人、会社員なら営業職などに多くいますが、
稀に自己顕示欲の強い高学歴の中高年にもみられます。(中高年になるとルックスは武器になりませんからね)
平たくいえば、
人としての心ではなく蛇の心で生きている人
みたいな感じです。
彼らは人間の世界に生きているようでいて、
その実、心は餓鬼畜生の世界にあるので、常に飢えに苛まされもがくものの、
人の心を解さない餓鬼畜生の人なので、
その解決手段は短絡的にして悪意があるものとなります。
結果として、
どれだけ表面を着飾っても、
どれだけ立派な人を寄る辺として得たとしても、
人の世界に足場を得ることはできず、
永遠に餓鬼畜生の世界を苦しみながら彷徨うことになります。
あるいは、
蛇を背負ってはいないけれど、
丸太を背負っている人、というのも結構います。
これは蛇より多く、印象としては、
大小の別はあるにせよ、
世の中の半分くらいの人は丸太を背負っている気がします。
見た目からはあまり分かりませんが、
話したりすると分かるし、環境から分かることもけっこうあります。
丸太は蛇ほど悪質悪意のあるものではありませんが、重たくかさばるものなので、
背負うことで、行動や方向、考え方が大きく制限されます。
彼らは、いつでも下ろしてしまえるのに、
重たい丸太を背負いながら生きていて、
「丸太を下ろしていいですよ」
といわれても、
苦しい笑顔をつくりながら「大丈夫です」と言ったりします。
まぁ蛇にせよ丸太にせよ、
大多数の人は背負っていることに気づきませんが、
大抵の場合、蛇や丸太を背負っている人たちはそれぞれ群れを成しているので、
日常的に仲良くしている人を見て、
「あ、蛇を背負ってるな」と感じれば、多分その人も蛇を背負っていますし、
「この人は丸太を背負っているな」と感じたら、多分その人も丸太を背負っているのではないかと思います。
これは、「見えている」のではなく鏡です。
ちなみに、
蛇も丸太も背負ったことのある人にしか見えません。
背負ってそれを昇華(消化ではなく)した人にしか見えないものでもあります。
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