天中殺の役割とその道

天中殺は家系における役割を示します。
子丑天中殺は初代の役割(新しいことを始める役割)、
寅卯天中殺と申酉天中殺は家系を継承する役割、
午未天中殺は家系を締め括る役割、
辰巳天中殺は現実的な事業でまったく別のことに向かう役割、
戊亥天中殺は精神的な分野で家系とは異なること世界に向かう役割を持ちます。

 

「家系」と書くと血の繋がりと捉えられがちなので、
「家業」「家風」というほうが適切に伝わるかもしれません。

 

自営業であればその事業を引き継げば当然継承ですし、
サラリーマンでも同じような業種であれば継承となります。
医者の家柄であれば専門分野が異なっていたとしても同じ医者であればやはり継承と捉えるのが通常です。

 

こうした役割についてお話しするときに、
「いや、うちは子丑天中殺だけど家業を継いでいますよ」とか、
「うちの子は申酉天中殺だけど全然違うことをやってます!」などといわれることがあるのですが、
人間の人生、死ぬまで何が起こるかわからないもので、今がそうであったとしても、先々もそのとおりであるとは限りません。

 

あらゆることは可変的であり、
たとえそれが自分の子供や自分自身であったとしても、
長い人生の流れの中で、その時の思いとは別の方向に向かうことになることもよくあるものなので、
天中殺でみる役割を頭から鵜呑みにする必要はありませんが、
「そういうこともあるかもなぁ」
くらいにゆるく受け止めておくと良いのではないかと思います。

 

実際のところ、
天中殺の役割というのは、
一つの「道」を構成しているので、
「キラリと光る人生」
を歩んでいる人というのはやはり天中殺の役割、正しい道を歩んでいるものでもあります。

 

ちなみに、よくあるのは、
継承運ではない人が、
親が元気に生きているうちは親の事業や家系を継承しているようだったけれど、
親が他界したら結局全然別のことをはじめる、というパターンです。

 

だいたい早ければ三回忌くらい、
遅くても十三回忌の頃までにはほとんどの非継承運の人が全く別のことを始めるそう。
(宿命中殺がある場合はまた別です。
気になる方はお問い合わせください。)

 

いってみれば、
親が生きているうちは親に配慮をして、
自由に生きることを抑制するわけですが、
親が他界して初めて自分の本心に気づき自分の本来の道に向かい始めるということ。

 

なので、
年齢でいえば50代、60代になって初めて本来の道に目覚めるということもあります。

「そんな歳になってから何か始めるなんて無理でしょう」
と、若い人は思うかもしれませんが、
その場合においてもそれまでの人生が全く無駄になるわけではなく、
様々な経験やプロセスを経て出会う役割というのもあります。

 

そして、
それが何歳のときであったとしても、
その本来の道に立ち戻って歩み始めたとき、
言葉にならないような開放感と安堵感、そして自分の足で立っているという確かなものを感じるものでもあるようです。

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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