出世欲と名誉欲という落とし穴の仕組みと対処

世の中には、
5のことを10に見せようと必死になる人と、
10のことを全力で1に見せようとする方がおられます。

これについて考えていて、
Netflixの海外ドラマ『ビリオンズ』で、
オリバーにカールが、
「全力で取り組む中にも、ちょっとだけ力を残しておけ」
…と言った言葉が、こういうことか、とハッとしました。

何かといえば、

5のことを全力で10に見せようとする人は、
誰かにダメ出しされると、
そのハリボテの10があっという間に5、あるいは3、2、1…になってしまうこともあるのですが、

10のことを全力で1に見せようとする人というのは、ダメ出しをされたところでまるで揺らがない、

本来は、10のことを全力で1に見せるほうが生き方としては正しいのですが、
例えば5のことを全力で10に見せようとする場合においても、

そのダメ出しへの耐性のために、
「ちょこっとだけ残す」
…ということが必要なのだろうと思います。

いわゆる、
「5のことを10に見せようと必死になる人」の特徴として最たるものは、
八方美人、見栄っ張り、そして実は5よりも低い実力しかない、という点です。

共通点は何かといえば、
「余裕がない」ということにあり、

どこかで何かがずれたら、
一気に化けの皮が剥がれて馬脚をあらわすことになるのが、
八方美人、見栄っ張り、そして実は5よりも低い実力しかない人たちに共通してあてはまる傾向です。

さて、ではなぜ、そんなふうに自転車操業で自己アピールに向かうのか?
…といえば、
『ビリオンズ』のオリバーがそうであったように、

出世欲、名誉欲が強い、
自分の実力よりも遥かに高い地位が自分に相応しいと信じ、
自分の実力で得られる名誉よりも遥かに大きな名誉を望む、
つまり5よりも低いものを10に見せようとするあまり、
八方美人の見栄っ張りとなった先に、馬脚をあらわすことになるのだろうと思います。

そして多くは、
チャックがそうしたように、
その出世欲、名誉欲をくすぐられることによって、
つまり他人に陥れられるかたちて簡単にその馬脚をあらわす落とし穴にはまってしまう。

自分の実力をわきまえ、
謙虚に研鑽を積むことに向かえばそんなことにはならないのに…。

ちなみに『ビリオンズ』では、
コナティも同じように、名誉欲、出世欲をチャックに刺激されて見事に破綻をきたしていますが、

世の中を見回せば、
チャックみたいな人はたくさんいて、
オリバーやコナティみたいな人もたくさんいて、
似たような光景をそこここに見ることができます。

「名作ドラマ」というのは、
こんなふうにリアルな現実、反復性の高いドラマが再現されていて、本当に勉強になるのでおすすめです。

そういえば、前にも書いたことがありますが、
海外ドラマ『ダメージ』もエレンの出世欲、名誉欲をパティが刺激して利用する、というドラマです。

算命学という観点でいえば、
この出世欲、名誉欲を刺激されて破綻に向かうその構造は、
「地支の世界を生きていない」
つまり、欲と願望=天干の世界だけを生きていて、
現実=地支の世界をきちんと生きていないために、
足元を掬われて現実が破綻する、という仕組みです。

なお、チャックもオリバーに言っていましたが、
こうした破綻は若いうちであれば「ちょっとした退却」ですみます。
そして「次回」はその罠にハマることなく対峙できます。

けれど、40代も後半、50代以降になると、
なかなか挽回の難しいダメージになりがちです。

若くして成功した人の多くが、その成功を捨てられずに進歩することができず、堕落していくのと同じように、
50代にもなって空虚な現実を追った先に敗れた人は、その敗れた現実から軌道修正する方法を見つけることができないからです。

では挽回する方法はないのか?
…といえば、
きちんと足元を見つめて、しっかりと現実を直視し、一歩一歩歩み始めることができれば挽回できます。

これを算命学的にいえば、
月支をしっかりさせて、自分の世界を再構築する、ということです。

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