月支元命という「拠り所」に頼り過ぎると天剋地冲で苦しい

「拠り所」というのを辞書で引くと、

「頼みとするところ。支えてくれるもの。」
あるいは「ある物事が成り立つもとになるもの。」
…であると出てきます。

算命学において月支元命というのは、
一般的に「家系」といわれますが、その真意は「拠り所」で、
立体五行の構造を見るとその意味するところが良く分かるのですが、

具体的に「拠り所」とは何かといえば、
自分が所属して、身分を証明してくれるとともにお給料をいただく勤務先の会社とか、
自営業であればその事業を支えてくれている取引先やメイン顧客がいればそれが拠り所となることもあります。

もちろん、月支元命は「家系」なので、
自分の出自たる親・親族が「拠り所」となることもありますが、
サラリーマン家庭において月支元命というのは、必ずしも「家」ではないでしょう。

というのも、
サラリーマンの場合、「家」が自分の人生を支えてくれるわけではないからです。

さて、その月支元命が後天運で対冲にあったりすると、
ひどく立場が不安定になり、ときに足場が崩れるような出来事が起こります。

例えば、仕事で立場を失うとか、長年勤めた会社を辞める、ということもありますし、
先ほど、サラリーマンの場合、「家」が自分の人生を支えてくれるわけではない…と書きましたが、
親や家が自分にとっての心の拠り所である場合には、その存在が損なわれる、ということも起こります。

ちなみに、私はその月支元命、というか月柱が天剋地冲の年に父を失っているのですが、
父が他界して何年もしてからそのことを知って、
確かに父は私にとっての拠り所であったことに気づき、

いい年をして、自立心に欠けていたために、天剋地冲でその拠り所を失い、
強制的に自立を促されたのだな、と腹落ちした次第。
(その意味で、私が自立していたなら、父を失わなかったのかも?という思いもあります。)

さて、何を言いたいのかといえば、
月支元命の対冲や、月柱の天剋地冲を回避するには、
「拠り所」に頼らず生きていけるだけの人物になっていなければならないのだろう、というお話です。

「拠り所」に頼らず生きていけるだけの人物
…の算命学的な意味はいろいろありますが、

それとは別に、人間として、社会人として、
あるいはもっとプライベートな関係においても責任ある大人として、
誰かに頼ることのない在り方・生き方を実現しなければならず、

いい年をして、そういう「拠り所」に頼らない生き方を実現できずにいると、
強制的に、その「拠り所」が取り上げられるのではないか、というお話。

折しも、明日は夏至です。
(もう日付が変わっているから今日ですね)
夏至といえばデトックスですが、これを機に、
自分が精神的にしなだれかかるように頼っているものがあれば、それを手放すには良いタイミングと思います。

本当に大切なものを守るために、
本当に大切なものへの執着を手放し、
執着や拠り所としてではない、新たな「自立した関係」に向かうチャンスとして使えそう。

なお、生月天中殺がある人は、そもそも「拠り所」などに頼っては運が崩れます。
月柱が中殺されているということは、
拠り所がない、拠り所が不安定、ということなので、
そこにしがみつくようなことをすると大きく陰転するので気をつけましょう。

…といいつつ、
私自身、それに気付いて以来、定期的に「足場を壊す」ということをしていますが、
うっかりすると「拠り所」に頼ってしまう、甘えてしまう、ということがあり、
一つの環境に長くいると、「拠り所」に頼りがちで、
このあたり、確りと仕組みをつくっておかねば…と思っているところです。

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