「組織」対「個人」の時代を通過して「マトリックス」の先へ

先日、50代の会社員の方とお話をしていたときに、
「優秀な女性の人脈の作り方」ということを言っておられたのですが、

それが、一意専心的に仕事に取り組むような在り方で、
ひどく違和感を覚えました。

私自身、20代の半ばから30代の後半くらいまでは、
プライベートを投げ打って仕事に没入していたので、
そういう「一意専心」というのも理解できなくはないのですが、

30代も半ばを過ぎ、40代を超えて「会社員としての仕事」に一意専心、というのは、
なんていうか、
何かが欠けているような、

もはや「会社員としての自分」でしか生きていないような、
=「個人としての、本当の自分」というのを失っているような。

南天運とか東天運とかの人で、
さらに壮年期身強の方であればそういう生き方も宿命に応じているので違和感はないのですが、
北天運で壮年期身弱で…というような方であったりすると、

40代前後かそれを超えて、
「仕事!」にすべてを投じるような在り方は、
やはりどこか「違うな」という印象を否めないのですがいかがでしょうか。

もちろん、会社側から見れば、
そうはいっても「仕事に一意専心」な社員はありがたいものとは思いますが、

個人として、個性の発揮、本来の自分を生きる、という場合には、
ズレているのではないか?という感じがいたします。

…このあたりは、
私に只今現在、鳳閣星がめぐる大運にあって、
車騎星・牽牛星(=仕事の星)が剋されているから、
というのもあるとは思うのですが、
その「優秀な女性の人脈の作り方」の話を聞いて、
強烈な違和感を覚えたので、ちょっと書いておくことにした次第。

そうした違和感の先に私が考えるのは、

団塊の世代で家庭を顧みず働いていたような方のお話、
バブル世代にモーレツ社員だったような方のお話、
…というのは、多くの場合、「非人間的」で、

それによる「歪み」、
例えば、「積み木崩し」に象徴されるような家庭崩壊や、
モーレツ社員の先にうつ病が社会問題化したことなどを見れば、

そういう「個を殺して会社に尽くす」ような在り方のおかしさを通過してきた私たちの世代やそれ以降の世代の人たちは、
もっと「個」を大切にすることに向かうべき役割を担っているはずで、

できるなら、人脈の作り方、というのも、
過去の先例に倣うことのない、もっと人間的な在り方が望まれるのであろう、
ということです。

「できるなら」とことわったのは、
そうはいっても「組織」というのは本質的に非人間的なものなので、
結局は、
「組織」に「個」が取り込まれるか、
「個」が「組織」を使うか、のいずれかしかなく、

「組織を使う」というのは多くの場合、限られた人にしかできないことを前提にするなら、
結局は「個」を生きるなら「組織を離れる」ことしか選択肢はないのだろう、
というようにも感じられるからです。

その場合、「個」が確立されていることが必要ですが、
実際のことろをいえば、
「組織を使う」ことが出来る人が少ないのと同じくらい、
「個が確立」されている人も少なくて、
その堂々巡りの先にサラリーマンが大量に存在している、という面もあり、
難しいものだな、と思います。

そういえば、
映画『マトリックス』は、機械と人間の対決の映画ですが、
実際には「組織と人間の対決」という側面もあるように思います。

エージェント・スミスは、
まさに「個」を失った「組織人」そのもの。

この映画は、1999年~2003年にかけて三作が公開され、
2012年には「文化的、歴史的、美学的に重要な作品」として、米国議会図書館のアメリカ国立フィルム登録簿に登録されたそうですが、

その「機械」と「個人」(「組織」と「個人」)という普遍的な対立軸の本質を詳らかにし、
人間の進化、「個」の発揚を促すという大きな役割を担ったように思います。

再来月、約20年ぶりその『マトリックス』の四作目が公開される予定です。

改めて「個」として生きることが力強く促されるのではないか?
と予想しています。

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