「協働」に必要なことと成功に必要な「マッチ」

「サーリネンとフィンランドの美しい建築展」に行って参りました。

昨今の北欧流行りの中ながら、
北欧の控え目さからは程遠いような人たちが北欧を語る風潮があり、
なんとなく積極的に気持ちが向くことなくいたのですが、

コロナ禍、美術館に飢えていて、
たまたま空いた時間と目の前にあった美術館がマッチして、
「北欧でもいいか」的に観てきたのが上記の、
「サーリネンとフィンランドの美しい建築展」です。

サーリネン、といって知っている方がどれくらいいるか分かりませんが、
ヘルシンキ中央駅の設計をしたのがエリエル・サーリネン、
最近でも見かける大きな円のシャンデリアなどをデザインしたテキスタイルアーティストのロヤ・サーリネンがその妻、
そしてその2人の息子が、
ジョン・F・ケネディ国際空港の TWA ターミナルビルを設計したエーロ・サーリネン、

…というアーティスト一家で、
夫婦、親子、家族、という関係の中から生まれた、様々な作品が遺されています。

さて、父であるアリエルは、フィンランドの歴史と文化を尊んだ建築家で、
初期の建築作品にはカレワラ(フィンランドの民族叙事詩)の世界観を投影させたほど、
北欧の精神を尊び愛した人であったのだそうですが、
これは即ち、北欧におけるヤンテの掟を尊んだ人であった、ということでもあります。

ヤンテの掟とは、以下の10の戒律のこと。

1.自分がひとかどの人物であると思ってはいけない
2.自分が我々と同等であると思ってはいけない
3.自分が我々より賢明と思ってはいけない
4.自分が我々より優れているという想像を起こしてはいけない
5.自分が我々より多くを知っていると思ってはいけない
6.自分が我々を超える者であると思ってはいけない
7.自分が何事かをなすに値すると思ってはいけない
8.我々を笑ってはいけない
9.誰かが自分のことを顧みてくれると思ってはいけない
10.我々に何かを教えることができると思ってはいけない

この10箇条の出所はデンマークの小説ですが、
北欧全般には、
基本的にこうした世界観が広がっているといわれています。

さて、個人的に、こうした「個性」をまるで認めないような世界観は息苦しく感じられ、
そうしたこともあって、
あまり北欧を評価することなくいたのですが、

実は今回、その「サーリネン展」を観てちょっと考えが変わりました。

というのも、
エリエル(父)はそのキャリアにおいて有能な人たちと様々に協働しているのですが、
一人、二人というのでなく、数多の有能な人たちと協働できたのは、
そういうヤンテの掟的な控え目さがあったからこそなのだろうと感じたからです。

実際、アメリカのシカゴ・トリビューン社の本社屋建築設計コンペにおいて次点であった際には、
「自分はいつも二番目なんだ」と、前面に出ようとする人柄ではなかったという記録があります。

命式を挙げればこういう人なので、そうした控え目さはむしろ生来のものであるともいえ、
北欧文化を尊んだからとばかりはいえませんが、

甲庚癸  玉報
辰甲西 禄龍牽
戊壬辛 堂車馳

ただ、こうした性質的な控え目さと北欧という環境がマッチした、
それがこの人の大成につながったのは間違いないように思います。

ところで、エリエル・サーリネンは、
駅や役所など、ハードな建築も数多く手がけられた方ですけれど、

個人的に、一番心に響いた作品は、

個人の思考や閃きを育むということと、
その思考や閃きを鍛える(意見交換する、ディスカッションする)ということ、
…を日常的に両立するために造られた共同住宅でした。

エリエルが、共に作品をつくる人たちと住むために造った自宅(コロニー)である「ヴィトレスク」がその最初と思いますが、

おそらく、その生活の中で「控え目さ」によって得られる協働がいかに素晴らしいものかを知り、
その素晴らしさに対する熱意が、その理念・ビジョンを研ぎ澄ませることにつながり、
その先において、

デモイン・アートセンター(アート教育において至高の体験ができるといわれています)
クランブルック教育コミュニティー(敷地内に英才教育の名門である全寮制男子高プライベートスクールやトップレベルの美大があるそう)

…といった作品が出来上がったのであろうと思います。

人間の才能と叡智が触れ合う環境、
才気あふれるアーティスト同士が互いの存在を感じつつ生活し、
ともに作品を作り上げていく。

全生活におけるエネルギーが投入され、
全人的な活動を昇華したものが作品になっていく。

そうした作品を、
りふんわり」造るだけでなく、
「揺らぎなく」造るためには、

意義のある意見交換ができる関係、
互いのビジョンや作品を鍛え合う関係を維持することご必要であるのですが、

それを実現させるためのキーとなっているのが、
控え目さ、謙虚さ、つまりはヤンテの掟なのではないか?

…と、このサーリネン展を観て考えた次第。

そしてこれは、
算命学を誰かに学ぶ際や、
あるいは算命学について共に考えを交換しあうような関係を構築しようとする場合にも、
きっと同じなのだろうと思いました。

…なんとなく、
先日の『フェルマーの最終定理』といい、今回の『サーリネン展』といい、
「より深く算命学を学んでいくために必要なこと」を、
いろんな角度から諭され、そして導かれている気がします🛣

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