若い人にとっての天堂星

天堂星というのは、トップを退いた位置にある星で、「老人」の星といわれたりします。
一般的には、一歩退いた控えめさがある、などといわれたりして、
イメージとしては、なんとなく好々爺的な感じもあるのですが、

実際には、「老練」という言葉に象徴されるような、
様々な経験を経てきた練れた感じとともに、
清濁含んで受け流す、世慣れているけど出る杭の役は他人に任せて様子を見る、といった、打算的な狡さのようなもの、
さらに踏み込んで、狡さの先に悪賢さとなって他人を利用する、狡猾さ、老獪さ、というような性質というのも、多分にあるように思います。

こうして書くと、それがさも悪いことのようなのですが、
これは天堂星の本質なので、こうした在り方が悪いということでは決してありません。

むしろ、天堂星があるような人は、
他人がどう思おうとその狡猾さや老獪さというのを活かしてこそ本道と思います。

とはいえ、
例えばこうした星が若年期にあるとか、
あるいは壮年期にあるけれどまだ10代、20代です、などという場合、
多くの場合、まわりの人には違和感を与えがちでもあり、
「あの人は狡いよね」とか「けっこう腹黒いよね」などといわれて苦しいということもあるだろうと思います。

これは、十二大従星というのが基本的に、その星本来の年齢に至ってはじめてその良さが出る、
あるいな肉体のない星であればその星本来の在り方を備えて初めてその良さが出る、
というあのルールのとおり、

天堂星の良さが出るのはその年齢あるいはポジションに立ってからであって、
それ年齢以前、その位置にある場合には、いわゆる「矛盾」といって難しさがあります。

とはいえ、そういう「矛盾」こそが学びの源泉でもあり、
いかに若い時期にある天堂星を活かすのか?ということに向けた取り組みが、自己を磨き人生を開くという面もありますね。

なお、先ほど、
「あの人は狡いよね」とか「けっこう腹黒いよね」といわれて苦しいかも?
と書きましたけれど、

多くの場合、
人間関係の入り口、知り合って最初のうちの天堂星は、
「あの人は落ち着いているよね」とか「控えめだけどしっかりしてるよね」という印象であったのが、
親しくなるにつれてだんだんと、「あの人は狡いよね」とか「けっこう腹黒いよね」とかいわれるようになる傾向にあります。

これは、関係の深さが増すにつれネガティブな面、悪いところ、濁の面が見えてくるためであり、
人間関係というのは、親しくなるにつれてそういうネガティブな面、悪いところ、濁の面が出てくるのは天堂星に限ったことではありません。

これは例えば結婚などはまさにそうですが、
人間関係の本質というのは、良いところも悪いところもぐるぐると螺旋のように知っていくうちにすべてを受け入れられる関係に育っていくもの。

ちなみに、そうやって最後には受け入れられるのは命式的に相性の良い関係の場合であり、
相性が悪いとぐるぐる関係を創っていく先にパッキリ決裂する、ということもありますが、
これはそもそもの相性の問題であり、

命式上の相性が悪い人とその相性通りに決裂するなら、むしろ喜ぶべきことと思います。

さて、相性というのもいろいろありますが、
同じ天堂星か、あるいは同じ土性の地支から出る天印星、天庫星、天南星がある人は、天堂星のことを理解しやすい傾向にあるので、
もし悩んだら、それらの星を持つ人を頼ると、迷いがなくなるかもしれません。

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