下格の命式と韓国の難しさ

質問を頂いたので下格について補足します。

 

上格というのは黙っていても生きていける平和な環境に生まれた人、
下格というのは頑張らないと生きていけない過酷な環境に生まれた人をいいます。

 

陰占の命式において日干は自分自身、
月支は生まれた季節を示します。
そしてそれ以外の干支は環境を示します。

 

例えば、
画像の命式でいえば、
自分は乙で草花で、季節は1月、寒さが極まる冬に生まれました。
冬の季節の草花はそれだけで過酷な状況にあることが分かります。

 

環境に目を向ければ、自分(乙)の側にあるのは癸と壬。
寒い季節の草花には、本来太陽(丙)の暖かさや守ってくれて寄り添うことのできる樹(甲)が欲しいところですがありません。

癸は雨、壬は海ですが、寒い盛りに太陽もなく氷雨が降り冷たい海からは凍える風が吹きすさぶ、そんな環境に生きる草花。

想像してみれば、いかにも弱々しく苦しい環境に生きていることが分かります。

そんな季節、環境に生まれれば、
生きることに必死、法律や決め事など守っていたら生き残ることができない、
という思考回路になるのと自然の成り行きです。

 

但し、28元に目を向ければ、この草には根があります(グレーの箇所に乙があります。)
見えるとこには寄り添えるもの(樹、甲)はないものの、その根っこを守ってくれる樹もあります(グレー箇所に甲があります)。
また、自分(草花、乙)の下には海(壬)が広がっているものの、土はしっかりあり(己、戊がグレーの箇所にあります)、案外と強くしぶといことも見て取ることができます。

 

何より自分(乙)は草花なので、雑草がしぶとく生き残ることが出来るのと同様に、この人も過酷な動乱の世にあって、法律無用で戦いを挑み、苦戦を強いられながらも戦い抜く、そんな人であると思われます。

 

過酷な環境に生きているので人柄としては戦国武将のように強硬でルール無用の人。
そしてそうした環境と動乱的に戦うことで生き抜くことができるしぶとい人であると言えます。

 

この命式は韓国の大統領のもの。

 

ウィキペディアによれば、この人は北朝鮮の避難民の息子として生まれ、人権派弁護士として活動した後に盧武鉉大統領の側近として仕え、2012年には朴槿恵元大統領に惜敗し、苦節を経て大統領になった人であることを考えれば、まさに命式通りに生きてきたことが分かります。

 

ホワイト国除外でこの人が、
『日本、盗っ人猛々しい』
と言ったことを品がないと非難する向きもあるようですが、下格の人でもあり天南星もあるので、まぁそういうものだろうという気がします。
怒ってはいるでしょうが、悪気はないというか、そういう命式の人だということです。

 

法律やルールが通用しない相手と、法律やルールに則って生きている人が戦うのは何かと厄介ではありますし、
日本のような超法治国家から見ればとんでもない、ということになるのですが、
ルール無用の原始国家では義賊が登場するともいわれ、法律やルールでは守ってもらえない人たちが多い国ではこうした下格の人が活躍します。

 

韓国という国は大企業の寡占が強く、昨年財閥が稼いだ利益のうち、72%を5大財閥が占めていたともいわれているので、一般の人が法律やルールでは世の中に太刀打ちできないと考えるのも致し方なく、こうした大統領が生まれたのも必然といえるのかもしれません。

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Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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