「役割の仕事」以外の仕事をしていると、主体性なく誰かに舵を握られる

先日「信用」について書きました。

これに付随して、
「自分という人間を動かす舵は手放してはいけない」ということについて書いておこうと思います。

本日、ご相談をいただいた若い方が、
「きちんとお金を稼いだ方が良いと思うけれど、思いつくのはお金にならないことばかり」というようなことをおっしゃっておられたのですが、
算命学を学んでいると、
仕事を選ぶときに、一番ダメなのが「お金になるかどうか?」という視点であろうということが分かってきます。

お金になる仕事って、だいたいにおいて、
いい会社に入って働くとか、
お店に雇われて働くとか、
事務所に入って仕事を取ってきてもらうとかそういうことで、

平たく言えば、
「これをしたら〇〇円あげますよ」
みたいなお仕事です。

気付いていない人が多いのですけれど、
基本的に、こういう「これをしたら〇〇円あげますよ」というお仕事というのは、
儲かるのはそのお仕事を依頼する側、そのお仕事を提供する人たちであって、
その依頼された仕事をする側、提供された仕事をする側というのは、多少のお金はもらっているかもしれないですけれど、彼らは基本的に「搾取されている人たち」です。

会社などは言うに及ばず(給料の三倍分働きましょう、といわれますね)
お店で働くのにしても言うに及ばず(売れないとクビになりますしね)
事務所がお仕事を取ってきてくれて、ピカピカの衣装やらお化粧やらを準備してくれるのだって、
その人を広告にしてそれを売り出し儲けたいからであって、
基本的に儲けているのは、そのお仕事を提供する側であることを忘れてはいけないだろうと思います。

もちろん、30歳くらいまで、あるいはせいぜい40歳くらいまではそれでもいいかもしれません。
けれど、だいたいは、30歳くらいには世の中を知り、社会で生きていくための常識やら経験やらを備えて、
それ以降は、「役割」に向かうのが良いのだろうと思います。

そして、そういう「役割」の仕事に就いたら、主体的に生きねばなりません。

以下、このところしつこく引用している、政治系メロドラマ『スキャンダル』を引き合いに出して書くのですが、ネタバレを含みますので気になる方はここまでで。

さて、『スキャンダル』では、主人公の女性フィクサーの恋人(本命ではないほうの)としてジェイクという男性が登場します。
このジェイクというのは、顔も体格も良く、まぁ仕事も良くできる男性です。
しかしいかんせん、主体性がない。

いや、エゴは強いんです。プライド高くエゴも強い人なのですが、
そのプライドとエゴに付け込まれて、いつも誰かに使われている、支配されている、そんな役柄がジェイク。

『スキャンダル』というドラマでは、大統領や大統領候補者、主人公のオリビアを含め、あらゆる人が、何かしらの悪事に手を染めています。
そんじょそこらの悪事でなく、例えば殺人とか脅迫とかそういうシビアな犯罪に手を染めているのですが、
ほとんどの人が政治的な駆け引きやら、人脈による恩恵やらによって収監されることはもちろん、逮捕されることもありません。
(アメリカでは「金持ちは裁判で優遇される」というのが問題になったりしていますが、こういうドラマをみると真実なのかも?と思いますね。)

ところがドラマの最終回、ある意味では大団円で終わるのですが、
黒幕サイラスすらも失脚するにとどまったにも関わらず、このジェイクだけが収監されます。

これについて思うに、
主体性なく、ポリシーなく生きていると、こういうことになるってことなんだろうな、と思ったのですがどうでしょう。

主体性をもって生きている人は「何が起こっているか」が分かる一方、主体性のない人は「何が起こっているか」を理解できません。
彼らは「コトが起こった後」ですら、何が起こったのか?なぜそうなったのか?理解できないことすらありますね。

その意味では、このジェイクに見られるように、
プライドやエゴが中途半端に強い人(実力とプライドやエゴがアンバランスな人)というのは、そこに付け込まれる、という意味でとてもリスキーだな、とも思います。

プライドが高くエゴが強い人というのは、「いや、自分は主体的に生きている」と、言うと思うのですが、
そう思っているのは本人だけで、実際には、誰かに使われている、誰かに都合よく扱われている、そのエゴやプライドを満たす人参をぶらさげられて走っているだけだということはよくあります。

つまりは、「自分は主体的に選んでそれをやっている」と思わせられているだけで、そこに主体性はないことのほうが多いだろうということです。

…このあたり、『スキャンダル』を観ていると本当によくわかります。
そして、そういう前提で世の中を見まわすと、そういう構図がいたるところにあることに気づいて面白いです。

さて、算命学でいうところの「役割の仕事」というものに就いていると、
自分自身に力がみなぎり、仕事をすればまわりから声をかけられ、どんどん活躍の範囲が広がっていきます。
そうやって、自家発電できるようになると、それをもってプライドやエゴというのが満たされるので、他人の付け入る隙を与えません。

長々と書きましたが、
「きちんと役割の仕事」につくことのススメでした。

「役割の仕事」は多角的に捉えるのでここでさくっと文字には出来ないのですが、平たくいえば「東方の星のお仕事」です。
他にもいろいろ要素はありますが、この星はとても大切で、
他人においしい話をぶらさげられたら、この星が許してくれるか?という視点を持つといいのではないかと思います。

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Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

2 件のコメント

  • 身に染みるお話ありがとうございます m(__)m

    確かに自分が人を雇ってみて、『え?こんなに効率が良いの?』なんてドキッとすることがありました。それなのに、主体性を手放そうとしてしまう“奴隷癖”のついた自分に50発くらいビンタをしたい気分です。

    役割の仕事、巡り合う日がやってきますように。

  • ぷみ山脈さん
    いつもありがとうございます。
    自分の人生の舵を自分が握る、という経験をすると、世の中の見え方がまるで変わることってありますよね。
    その意味で、誰しもが投資とかビジネスとか、40歳くらいまでにはやっておいたほうがいいだろうな、と思っています。
    現代は、他人が用意した世界に乗っかるだけで生きていけるシステムが出来上がっていますが、
    それに乗っていてはいけないんだろうな、という感じもあります。

    「役割の仕事」は、案外といろいろやってみて初めて気づく、ということもあります。
    けれど、コレというものは自分で分かるだろうと思います。
    引き続き、よろしくお願いいたします。

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