人生万事塞翁が馬

先日、東洋医学を学ばれている方とお話をしていて、
「頑張りすぎていると病気になる」
というお話を伺いながら納得しました。

「頑張る」エネルギーは、
収束していくエネルギーです。
収束していくことが積み重なると、体内で塊をつくり、さまざまな病気につながります。

何かの本で、
「頑張る」という言葉は、
「頑なに」「張り詰める」という言葉なので、使わないほうがいいですよ!

というようなお話を読んだことがありますが、頑なに張り詰めることを重ねると、それが凝り固まってしまいますよ、
ということなのかもしれません。

私の働いている銀行は、
優秀な人が多いので、みんなせっせと頑張ります。
私はタイミングよく中途採用された亜流の人間なので、
あまりせっせとは働きませんが、
(出向中でもありのどかに働いています)、
たまに出向元の銀行の人に会うと、
「無理しすぎないでくださいね」
と伝えます。

とりわけ女性が男社会で働いていると、
無意識に「頑張る」ことが当たり前になります。
男性にとって「普通」のことを女性がやるには、どこかで「頑張る」ことが必要であったりするもの。

どこかで「抜く」ことを意識しないと危険だな、と思うようになりました。

無理をして大きな評価を得た場合、
どこかで歪みが生じます。
それが例えば病気な訳ですが、
それは一つのサインとして、厳粛に受け止めるべきであろうと思います。

とはいえ、
今のような時代、サインを無視してさらに頑張ってしまうような人もいます。

「何のために頑張るのか?」
ということの目的の先に、本来の宿命の燃焼があれば良いのですが、
そうでなければなかなか苦しいことになります。

特に身強の人は、
多少自分の道と異なっていても、
無理矢理「頑張って」しまえる人なので、
とりわけ心配です。

銀行に限らず、
大きな会社とか、社会的なステータスの高い会社で働いていると、
社会的評価とか世間的なステータスというものに敏感で、
自分の本質的な気持ちとか希望を素通りしがちです。
何となくですが、
ちょっと傾いた会社とか、
ちょっと苦しい会社とかの方が、
中にいる人はよほど健全であったりします。

そう考えると、
つくづく「人生万事塞翁が馬」だな、
と思います。

本当のこと、本当の自分に気づくには、
成功していることが足かせになることもあります。
傾いて初めて気づけることもあります。

人生において何かつまずくことがあったら、それは本当の自分に気づくチャンスなのかもしれません。

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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