水性の星は秘匿の星

昨日、「伝える」というキーワードで、火性の話を書きました。
今日はその対極の水性の話です。

火性は伝える性質ですが、
水性はその対極、秘匿する性質があります。
水性といえば、学びの星、知恵知識の星で、それも表現の対極なのですが、水性との対人関係において際立つのはその秘匿する性質です。

水性は、その知恵知識、あるいは習得したことを、人に伝えるのではなく、自分のために使います。
端的に言えば、自分にとって利益になるように使います。

知恵知識を得たらそれを教えるものでしょう?
と思う人というのは、多分火性のある人です。
水性で知ったことを後の世代に継承していくのは、火性の星の助けを待たなければなりません。

火性のキーワードは、
後の世代=南側=火性=大衆=伝達、のように、キーワードが並びます。

水性のキーワードは、
前の世代=北側=水性=支配者・知識層=学び、知性、のようにキーワードが並びます。

知性の星がなぜ知識を「自分の利益のために使う」ということになるのか?
といえば、
中央(自分)を起点に、北(上)から学び自分が受け取るからです。
よって自分のところで留めて秘匿して使う、内側にこもる気風になります。

表現の星は中央(自分)を起点に南(下)に伝えていきます。
よって自分から出していく、開放的な気風になります。

水性の星が複数あると、
この学んだことや見知ったことを秘匿する傾向が強くなり、
さらにそれを自分のために活用する、その知恵にも拍車がかかります。
よく言えば、権謀術数に長けた参謀的な策士になるといえますが、
悪く言えば、情報を操作して人を操る詐欺師にもなり得ます。

ちなみに、
こういう人が中間管理職につくと、上から聞き知ったことを操作して部下を操ろうとするのですが、
陽転気味の天将星など大人の星を持つ人が部下にいたりすると、その部下は全体が見えているので、信用できない上司という烙印を押されかねません。よって注意が必要です。

一方で、水性の多い上司であれば、ある程度その本意を複数の人に裏を取るようにしないと、様々に見誤るように思います。

水性は、
壬、癸、亥、子、龍高星、玉堂星です。
なんとなく「知性の星」というと高尚なイメージですが、
けっこう腹黒いところもあります。
「腹に一物ある」ということをわかっていますよ!
ということをきちんと相手に伝えておくと、極端に操られることなく、逆に頼もしい存在にもなり得ます。
なんといっても策士なので、そこは使いようです。

なお、陽の水性は世の中の時流、集団の思いに感応し、彼らの思いを読み知ることができます。
陰の水性は個人の動きや想念に感応し、彼らの気持ちや考えを読み知ることができます。
味方にしておくと、良い相手でもあります。

また、水性を持っている人はそのままだと、
「可愛げのない人」
という印象を与えがちなので、あえて人に頼るとか、意識的に自分や自分の知っていることを開示していくと、
対人関係がスムーズに、そして円満になるように思います。

教職や研究職など、知性にかかる職業であれば気にする必要はあまりありませんが、一般的な組織とか人間関係の中では、信用や信頼を得るのにハードルにもなりえるので、気をつけた方がよいかもしれません。

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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