「何者でもない人たち」のパワーを利用するビジネス

先日、芸能界に安易に入ることの危険について書いたのですが、
いわゆる起業とか政治活動などでも、あまり若いうちから入ってしまうと、
人生の後半で苦しいことになるとか、
そもそも人生の後半に行きつかないとかいうこともあるのかもしれないな、
…ということについて考えています。

日ごろ、あまり積極的には10代、20代の活動的な人たちに関わらないのですが、
そういう若い人を集めて活動をはじめようとされている方から、チームビルディングの相談があり、

10代から20代の「前途洋々な若者」の人となりと生年月日を拝見する、
…ということをするなかで、
その「前途洋々な若者」というのが、「活動的“過ぎる”」ように感じられ、
その「活動的“過ぎる”」の“過ぎる”ことの反動が、垣間見えて、
その方には、余程気をつけないと、彼らの人生をつぶすことにもなりますよ、ということを説明しました。

世の中には、この、
「若い人たちの活動的“過ぎる”」パワーを利用しようとするビジネスが山ほどあります。

芸能界もそうですし、YouTuberビジネスもそうですし、
政治活動にしても、ファンドレイズにしても、起業にしても、

ちょっと目を凝らしてみれば、
その若い人たちの濁りのない＝損得のない＝歯止めのないハングリー精神を刺激して、
「若い人たちの活動的“過ぎる”」パワーを極大化させてビジネスに利用し、
その後、彼らのパワーが枯れ果てて、抜け殻のようになってしまったらポイ捨てする、
…みたいなことが、あちこちで起こっています。

「何者でもない人たち」というのは、
「何者でもない」がゆえに、その「無」を刺激すればパワーを極大化できることは、
算命学でも説かれるところですが、
極大化したパワーは、一定期間が経過すれば極小化に向かうわけで、

そういう極大化と極小化を、
人為的に仕込むビジネスというのは、
「人間」を「肥料として使うビジネス」であり、
いろんな意味で有害です。

けれど、
そういう構造を念頭に世の中を見れば、あちこちでそういうことが起こっていますね。

そういえば、上記の「若い人たち」を「主婦」に置き換えると、
近所でも、同じような構造で展開されているビジネスがけっこうあるな、と思いますがどうでしょう。
本人たちが気づいているかは分かりませんが。

もちろん、
こうした仕組みは、例えば、
家格を上げたい家において妻を選ぶときとか、
傾いた家業をテコ入れしたい場合に従業員を選ぶときとか、
そんなふうに使われるケースもあり、

一概にダメ、ということではないのですが、

今回、たまたまいくつかの事例が重なって、それを検証する中で、
こういう構造で「使われてしまう」場合、
自分が自発的に、自律的に何かをする場合よりもはるかにダメージが大きく、
ときに、命を維持するパワーすらもなくなるケースがあることに気づき、

なんていうか、けっこう大きな歪みのようなものを感じてしまい、
ちょっと注意喚起として書いておきます。

ちなみに「エネルギー」ではなく「パワー」というワードを使っているのは意識的です。

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