他者との関わり方について

私たちが学校で学ぶ生き方というのは、
西洋文化的な自助努力を尊ぶ生き方であるのですが、

多くの人にとって必要なのは、
いかに「他力によって生かされるか」、
いかに「他力を使って自分の思いを実現していくか」、
…であろうと思います。

というのも、

十二大従星というのは、人間の魂がこの世に命を受け、この有形の世界で成長して役割を果たし、
だんだんと衰えてこの世を離れ、星になるまでの姿を示すものですが、

この星のうち、「全き自力」で動いていくのは身強といわれる３つの星、
つまり、天南星、天禄星、天将星だけであり、
それ以外の星は、多かれ少なかれ、他力を必要としながら生きることが必要であるからです。

「他力を使う」と一言で言っても、
その他力の使い方はそれぞれの星に応じて個性があり一様ではないのですけれど、

いずれにしても、いかに「他力を上手に使うか」ということが大切で、
人生の処世術を学ぶその大半は「他力の使い方」を学ぶことにある、ということを認識しておくことは大事だろうと思います。

一方で、「全き自力」で動く身強の星はまったく他力を必要としないかといえばそうではなく、
動くこと、生きて道を開いていくのには「全き自力」であるのですが、
その「全き自力」を発揮するためには、切磋琢磨する必要があり、

「切磋琢磨」とは互いに励まし合い、協力し合って鍛錬を重ねて自らを高め合うことですが、
その互いに磨き合う際の砥石として他者の存在を必要とします。

つまりは、いかなる星であったとしても、必ず他者を必要とするのですが、
世の中には、自己実現を果たしていくにあたり、

自力で臨んでいくその技量を培うために他者を必要とする人と、
他力で実現するにあたり寄る辺として、あるいは手段として他者を必要とする人がいて、

自分がどちらのカタチで他者を必要とするのか？
ということを認識しておくことはとても重要だろうと思います。

例えば、他力を使うことにこそ本質があるような人が、
一生懸命自力で道を開こうとしても空回りをするだけですし、
自力で道を開くべき人が他力を使って要領よくやろうとすると、
これまた空回り滑って転んで痛いことになったりします。

例えば、神輿に担がれるべき人は「いかに神輿に担がれるのが自分にとって有利か？」ということを、
生涯かけて研究してうまく神輿を乗りこなせば、一国一城の主にもなれるわけですが、
そういう人が自力で一国一城の主を目指せば、城の石垣をつくる石工にもなれない、ということが起こります。

それほどに、宿命と自分の生き方、他人との関わり方の一致は大切で、
命式云々、持つ星云々ではなく、いかに己を知り、それに合った生き方が出来るか？ということが大切であるといえます。

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