「人間関係は勝ち負けであり、価値の有無で強さ弱さが決まる」ということの本質

人間関係は勝ち負けではない。
…といわれ、
事実、同じレベルで関わる人間関係というのはそこに勝ち負けがない、ということも大いにあるとは思うのですが、

もっと広い世界でみれば、
人間関係というのは本質的に勝ち負けしかない、ということが見えてきます。

分かりやすい例でいえば、
芸能人とその芸能人のファンというのは、
相手に対する重要性というモノサシでの強弱でいえば、
圧倒的に芸能人のほうが強者であり、ファンのほうは弱者ですね。

もっとも、
ふつうに人間関係をもって自分の世界を持っているような人というのは、
自分と芸能人を同じフィールドで考えることがないので、そもそも勝ち負けになる、ということはなく、
「世界が違う」ということになるのですが、

たまにネット経由で芸能人を眺めているような人は、
芸能人を自分のフィールドに置き、そこで自分が圧倒的に弱者(=相手にとってまったく自分の重要ではない)であるという事実に直面すると、今度はその芸能人に毒づいたり、その芸能人に対する嫌がらせをしたりします。

さて、ここでは「芸能人」と書きましたけれど、
ふつうの人間関係においてでも、それぞれ相手に対する重要性がかけ離れている場合、
そこには、本人が望むと望まざるとにかかわらず、圧倒的な勝者と圧倒的な弱者しかいない、ということになります。

就職活動で採用される人、されない人、
同じ人を好きになって結ばれる人、結ばれない人。
こうしたことをもって「勝ち負け」というのは適切ではないようにも思いますが、
まぁある面では紛う方ない「勝ち負け」であるのは事実。

では、この「勝ち負け」という場合のその勝ち負けというのを何が決めているかといえば、
相手にとっての自分の価値の強弱であり、相手にとっての自分の存在の意味の強弱であるわけですが、
そうしたことを「不平等」だとか「差別的だ」などといっては本質を損なうように思うのですがどうでしょう。

「誰にでも親切な人は、誰に対しても親切な人ではない人である」といった方がおられましたけれど、
こういう「誰にでも」「誰に対しても」というのは、不効率であるばかりでなく、
本来の自分の在り方に無自覚であるといえるわけで、
さらには自分がどういう人によって導かれるかということについて無頓着な人です。

例えば、算命学的にいえば、
玉堂星が東方にあるような人は、理論理屈を重んじて、冷静さをもって世に出て行く人であり、
同じように理論理屈を重んじて、冷静さをもってあるような人に寄って導かれる人であるのですが、

こういう人が、誰にでも親切に分け隔てなく愛情をもって接していったりしては不自然な印象を持たれ、存在感を発揮することができないものです。
あるいは、自分を含めボランタリーに接する大衆のうちの一人として扱うような人というのは、
一見親切に優しくしてくれる良い人に見えたとしても、自分の道を損なう存在となります。

言い方を変えれば、
「誰にでも親切に分け隔てなく愛情をもって接していく」ことを武器とできる人たちは、
「理論理屈を重んじて、冷静さをもって合理的に人間関係を築く」ことが武器になる人たちに対して、
ヤツらは差別的だとか冷酷だとか糾弾することで、優位に立てるということでもありますね。

つまり算命学という観点で言えば「勝ち負け」とは、
相手の命式や星図に応じて価値のある度合いが大きいほどに勝ちとなるものであり、
その価値の度合いが小さいほどに負けとなるものである、ということなのですが、

これは相手の命式や星図によって異なるので、
個別具体的な相手をたくさん並べた場合においては、
誰かが総勝ちするとか総負けするとかいうことにはなりませんよ、ということです。

これはつまり、
世界というのは常に勝ち負けではあるけれど、
自分に合った環境、自分に合った相手であれば常に勝ち続けることができる世界でもあり、

大事なことは、「自分に合った環境、自分に合った相手」を見つけることであって、
自分が負ける相手、自分が価値を置かれない環境というのは、自分に合った相手、自分に合った環境ではない、ということでもあります。

ちなみに、
自分が負ける相手、自分が価値を置かれない環境に拘り続ける人というのはエゴの強い人ですが、エゴの強い星といえば貫索星。
確かに、貫索星というのは方向転換が難しい星です。
その意味で、最も慎重に、そしてきちんと自分の道を見極める必要があるのは貫索星といえるかもしれません。
なぜなら、貫索星というのは現状維持力の強い星なので、ある程度の年齢になると挽回がとても難しくなる、ということがあるためです。

逆に言えば、適切な道にさえ出会えれば、最も揺るぎなく生きていけるのが貫索星ということでもあります。

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