このところ、忙しくて美術館に足を運べていません。
なんとなく、月に1回ペースで美術館にいく習慣ができていたのですが、
今年はそれが途絶えがちです。
美術館に足しげく通う人がたくさんいるなかでも、
美術館を好む理由は人それぞれですが、
私にとって美術館は、
「日常とは異なる視点を獲得する」ことができる場所であり、
日々の生活に近づきすぎることなく、
目の前の出来事を抽象化したりリフレーミングしたりできる、
それがゆえに、私にとって美術館は月に1回、時間とお金を割いて足を運ぶべき場所となっています。
人間というのは、
若い頃は容易に柔軟な視点を維持することができますが、
年を重ね、30代も過ぎて40代 50代になると、
「視点」がいよいよ固定化されていきます。
それはあたかも、肉体が固まっていくのに似て、
30代も過ぎて40代 50代にもなると、モノを見る視点も融通が利かなくなる。
それを回避することを目的に、美術館に足しげく通う次第。
視点が凝り固まってくる、とは、主観が強くなることを意味していて、
本来、 あるべき処世術というのは、主観と客観の間にあるのですが、
だんだんと主観が強くなることの結果、視野狭窄に陥り、
傍目に見れば＝客観性を維持していれば、
ちょっと恥ずかしくて出来ないようなことも、平気で出来てしまうようなことにもなります。
そういえば、算命学において、
「ちょっと恥ずかしくて出来ないようなことも、平気で出来てしまう」というのは、
宿命から逸れて、自分らしさがまるで分らなくなっているような場合においてよく起こりますが、
これは、
宿命を逸れた生き方を歩むことは、
熱した鉄板の上を歩むことに似た不快感をもたらすので、
その不快感から逃れるためであれば何でもやってしまう、
その結果として、
「ちょっと恥ずかしくて出来ないようなことも、平気で出来てしまう」
…というようなことになるのです。
問題は、宿命を逸れた生き方というのは陰占の要素であるために、
本人は自覚できない点ですが、
但し、宿命を逸れている人は ｢老化が早く進む」などの現象があり、それが目安となります。
遺伝による老化か、宿命を逸れていることによる老化かは、
一見分かりませんが､慣れてくるとすぐにわかります。
前に書いたかもしれませんが、
宿命を逸れていると、顔が動物的になる､という傾向もあります。
…このあたり、比較検証しながら見慣れてくると本当によくわかるのですが、
冒頭の話に絡めていえば、
視野狭窄に陥った人間は、その先において、
「千と千尋の神隠し」 でお父さんとお母さんが動物になったみたいな感じになる、
といえば伝わりやすいでしょうか。
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