ずいぶん前に、
「宿命を逸れている人」は、
言葉がとおらず、「大声で話している」のだけれど、何を言っているかまるで分からない。
発音が緩慢で、発音にしまりがなく「普通に話している」のだけれど、発音のぼやけた感じが気になる。
…というようなことを書いたことがあります。
これについて、
最近気づいたのが、そういう「声でおかしさが分かる」人というのは、
天胡星がある人であるということです。
というのも、
それに同意してくれるのはだいたい天胡星を持つ人なので。
天胡星というのは、耳が良い音楽の星といわれ、
作曲家や歌手など、音楽を職業にしているような人は天胡星を持つ方が多いですが、
特に音楽を仕事にしていない人でも、
…というか、音楽で天胡星を使わないひとこそ？
「声でおかしさが分かる」人であるように思います。
これは例えば、
その人が嘘をついていることが分かる、という日常的なことや、
本人も気づいていないような「その人の本心がそこにない」というようなこと、
その人の言葉が実現するかどうか、というようなことも、
「声で分かる」ということなので、
いわゆる「天胡星は勘がいい」といわれるその多くは「耳からの情報量がハンパなく大きい」からではないかな？
…と、思ったのですがどうでしょう。
こうしてかくと、
天胡星はいろんなことが分かっていいですね、と思いそうなところですが、
ニコニコしながら面と向かって嘘をつく人とか、
いい人そうな顔をして人を利用している人とか、
実はバカにしている人におべっかを使っている人とか、
…そういうことを感知できるようになると、たいへんに生きにくくなっていく感じがあります。
例えば、ゴッホは天胡星がある方ですが、彼が精神を病んだのは、
そういう「聞こえなくてもいいもの」が聞こえたからであろうと思います。
これについて解決策はないのか？といえば、
天胡星の「耳の良さ」は天性の才能にして活かすべき役割なので、
「耳に蓋をする」ことはできず「聞こえないふり」を繰り返していると、本当に耳が聞こえにくくなります。
天胡星は耳が良いといわれますが、実は難聴傾向にある方も多く、
これは「聞きたくないこと・聞くべきではないことに耳をふさぐ」ことによるのではないか？という仮説をもっています。
これはつまり、聞こえたことには対処しなければならないのではないか、ということでもあります。
一つ解決策を挙げるとすれば、
「耳を向ける方向を変える」ことではないかな、と思います。
例えば、長嶋茂雄さんは壮年期に天胡星があり、
ＮＹに渡った松井秀喜さんに、国際電話越しにその場でバットで素振りさせて、素振りの音を電話越しに聞いて打撃指導をした、
…というのは有名な話ですが、これは長嶋さんが天胡星をもっていたからこそできたことであり、
その意味で、耳を向ける先を「人」ではない何かに向ければ、ストレスは軽いような気がします。
とはいえ、これは私の考えですが、
天胡星の役割は「人には聞こえないけれど、自分には聞こえたことには対処する」ことにあるように思うので、
その「聞こえる」ことに慣れること、そしてその先において「対処する方法」を手に入れることが望まれるように思います。
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