金烏玉兎庵

「右肩上がり」の大切さ

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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案外と、盲点かもしれないな、というものに「右肩上がり」というのがあります。

「右肩上がり」とは何かといえば、
売り上げ・景気などの量的グラフで、増大が続く様子や、
後になるほど状態がよくなることですが、

この世界に穏当に存在し得るもの、
この世界に根差していく資格がある存在というのは、
基本的にすべてこの「右肩上がり」の要素を持っていて、

「右肩下がり」のものというのは、
遅かれ早かれ、いずれ淘汰され、失われていく、というのがこの世界の仕組みです。

日頃、宿命を消化することの大切さを説き、
宿命から逸れると淘汰される、とか、
場所を取り合う場合の難しさ、とか、
あれこれ書いていますけれど、

実は、それと同じくらいこの「右肩上がり」というのも大切で、
「右肩下がり」になると、いかに宿命を消化していたとしても「淘汰」されるようになっている、
その意味では、実は「最も大切」といっても良いかもしれないのがこの「右肩上がり」。

そんなこと、
算命学ではどこにも書いてないですよ?
そんなに大事なことなら、最初に教わるはずなのに、教わってないですよ?
…と、思う方もいるかもしれませんが、

六十干支の構造がすべて、
陽干と陽支、陰干と陰支で構成されている、

つまり、六十干支はすべて、
(+)×(+)=(+)
(-)×(-)=(+)

…で構成されており、
(+)×(-)=(-)
(-)×(+)=(-)

という構造の干支はない、という説明の中には、
あらゆるものは「右肩上がり」であり、
「右肩上がり」でなければ存在を維持することが出来ない、という仕組みの理解が内包されているのです。

これは、目先のことを近視眼的に眺めていると気づかないものですが、
視座を高く、視野を広く持って世の中を眺めてみれば、
「右肩上がり」ではないものがその存在を長く維持できないという事実を見つけることができ、
その視点でもって、より注意深く世の中を観察すれば、その仕組みがあらゆるものを貫いていることに気づくことができます。

だからこそ、
企業は「右肩上がり」に拘るし、
標語などでも「進歩」とか「前進」とか、進み伸びる言葉が使われています。

実際、
最初の威勢がやたらと良いような人というのは、だいたいその後はパッとしないものですし、
開業直後に一生懸命喧伝し、知り合いを端から集客したような人は、その後落ちるのがはやいもの。

一方で、静かに人知れず黙々と技術を磨いてきたような方や、
やるべき仕事を倦まず弛まず継続してきたような方は、
二年、三年、五年、十年…と、月日を経るのに比例して、揺るぎない信用と評判を獲得しているものです。

こうした仕組みをよくよくご存じの経営者の方などは、
いきなり売上が上がることを注意深く警戒して、
「昨年の売上を大きく超えそう」…みたいな事態になると、敢えてその売上を翌年に飛ばすような対応をしている方もいるくらい、
知っている人は、この「右肩上がり」の仕組みをうまく使っておられます。

「うまく使う」とは何かといえば、
座というものが代数を数えるにつれ力を持ち、ときに本人の宿命を超えてその人生を支配するのと同様に、
「右肩上がり」が何年も続くと、
多少「右肩上がり」が難しいような情勢下においても、何か不思議な力によって「右肩上がり」が維持できるよう導かれる、
そのことを言っています。

こうしたことを知ると、
最初に頑張りすぎることの愚、
急成長を目指すことの愚の理解と共に、

緩やかな上昇というものの価値、
現状維持プラスαくらいの上昇が持つ力というのが、
よくよく理解できるだろうと思いますがどうでしょうか。

もし、既に「最初から絶好調です!」という場合はどうすれば良いかといえば、
とにかくその「絶好調」を維持し、今後、毎年1円でも、1件でも「右肩上がり」の要素をつくることです。

なお、この「何かしら」というのも大事な点で、
別に「売上」とか「件数」とか、そういう対外的なことに影響されることでなくても、
自己完結すること、自分の努力だけで何とかなることでも、「右肩上がり」の要素があれば、
存在を維持することが出来ます。

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