金烏玉兎庵

戌亥生月天中殺の「非現実」に沈むリスク

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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宿命中殺がある場合、
基本的に、生地生家を離れて陽転するといわれます。

逆に、生地に残り、生家にあっては、
エネルギーの不消化が起こり「暗室に咲く向日葵」のようになる、
…ということは以前書いたことがあると思います。

さて、その宿命中殺の中でも、
戌亥生月天中殺というのは、

もともと戌亥天中殺ゆえに無形・精神の世界にこそ立脚すべきなのですが、
月干支が中殺されているために、
真に精神的な生き方をするためには、相当に長いあいだ現実世界の中で、多くの浮沈を経験しなければその精神の高みには到達できにくい、

もし、生地に残り、生家を離れずにいると、
現実において人生を造り上げることができず、
「夢に遊ぶ」と言うような状態となり、内面でのみ自己のエネルギーを燃焼させる傾向が生まれてくる、

…といわれます。

これは、高尾宗家がそのように書いておられますし、
それを引用しておられるブログもあちこちにあるのでご存じの方も多いと思いますが、

まぁ、菅義偉元首相とか、岸信介元首相などを挙げるまでもなく、
戌亥生月天中殺にして現実を確りと生きている方もおられるので、
必ずしもこうした記述をすべて真に受ける必要はないと思っています。

但し、ここ数日、
煽情的な長編小説を読んでいて、自分の没入感を振り返って思うに、

たとえ生地生家を離れて、
現実的に仕事をして、人と関わりをもって生きていたとしても
=中殺がある人に望まれる環境に生きていたとしても、

戌亥天中殺という無形に立脚するタイプの人で、
さらにその立地が中殺されているような人は、
きっかけさえあれば簡単に、非現実・無形の世界に心を簡単に持っていかれる、

煽情的な=非現実・無形の世界に対する中毒を引き起こすような何か
…に埋没すると、なかなか現実に戻ってくるのが難しい、

つまり、
「夢に遊ぶ」と言うような状態となり、
内面でのみ自己のエネルギーを燃焼させる傾向
…が、生まれるのだな、ということを考えました。

もともと、その自覚はあるので、
長いこと、本当に十年以上くらい煽情的なテレビや映画、小説や漫画などは遠ざけていたのですが、
ここ数日、ちょっときっかけを得て、
うっかり煽情的な長編小説などを読んでしまい、

まさに、
「夢に遊ぶ」と言うような状態となり、
内面でのみ自己のエネルギーを燃焼させる傾向
=まるで廃人になったような気分の今、

もう二度と、煽情的な長編の作品は見ないと決意しました。

もともと、戌亥天中殺というのは、
無形の世界にしか立脚しない=現実にあまり興味がないので、
何か「非現実」に埋没できる何かがあると、どこまでもその中に埋もれて行ってしまうのだろうと思います。

そこに中殺という際限のなさが加わると、
どこまでも「非現実」の中に沈んでいってしまう。

繰り返しになりますが、
これはたとえ、
生地生家を離れ、現実的な仕事や関わりの先にきちんと人生を構築していたとしても、
「きっかけを得てその世界に踏み入れてしまう」とそういうことが起こり得る、というお話です。

これはもしかすると、私に過集中の傾向があるために起こったことかもしれないのですが、
ちょっと怖い経験をしたな、と思ったので、
自分への今後の注意喚起を兼ねて、記録として書いておきます。

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