金烏玉兎庵

Uberの日本失敗と単一民族国家と多民族国家、濁星・純星

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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「なぜUber配車サービスは日本で失敗したのか?」という記事を読みました。

私は割と早い段階から、
日本はタクシーの業界団体(タクシー会社が加入している全タク連とか、個人タクシーが加入している「でんでん虫」とか)が強いので、
日本には根付かないんじゃないかな?と思っていましたが、

Uber(配車のほう)が日本に参入してきた当初は、「意識高い系」の若い人を中心に、けっこう注目を浴びていたなと思います。

さて、この記事で面白いなと思ったのが、

……
米国では法を犯した個人は罰金や懲役刑をくらいますが、企業のコンプライアンスは違います。西洋社会には罰則金がコンプライアンスのための費用より低い場合には、法を破って良いどころか、むしろCEOは法を破るべきフィデューシャリー・デューティーを負うと考える人々がいるんです。

テクノロジーの発達によって法律の改正が追いついていないだけで、自社やユーザー、社会の便益を考えてプラスしかないと確信できるとき、CEOは現行法を無視してそれを実践して良いのだ、という考え方です。
…..

という指摘。

これを読んで、

なるほど、Uberは多民族国家的な国には合い安く、単一国家的な国には合いにくいのかもしれないな、と思いました。

算命学では学理において、
単一民族国家とは何か?多民族国家とは何か?ということを学びますが、

ルールを守って生きていく方向に向かうのが単一民族国家的な国家、
ルールを破って生きていく方向に向かうのが多民族国家的な国家であるといわれます。

これは仕組みを考えれば簡単で、
単一民族国家的な国では、同じような人たちで成り立っているので、ルールを守ることで秩序が保たれ、
そうやってルールを守っていれば生きていくことができます。

その結果、単一民族国家的な国では「ルールを守る人たち」が多数派となり、
多数派がルールを守るので、法律さえ作っていれば、その法律を守る人たちが力を持ち、法律に守られて生きていくことができます。

一方で、
多民族国家的な国では、異なる価値観、異なる世界観で生きている人たちが混在している、
いうなれば様々なルールがたくさん乱立して、それぞれのルールで生きている人がいるので、
それらをすべて「同じルール」で縛ろうとする場合の「全体ルール」は必要最小限にせざるを得ず、

全体ルールはあくまで、「混在するルールを調整するためのもの」なので、
余程重たい罰則がなければ、ひとまずルールを破っておきつつ様子をみるのが多数派となり、
ある程度知恵のある人なら基本的にルールを破って生きているのが当たり前であるので、
法律自体が軽視されがち、ということになるわけです。

アメリカの場合、その「全体ルール」に相当する、国全体のルールというのは連邦法といって、連邦裁判所で扱われますが、
その範囲というのは、合衆国憲法にかかる範囲に限られます。
もっと日常的なこと、日々の商取引や人間関係などにまつわるようなことは、州法の範囲であり州の裁判所が扱い、その州法は当然ながら州によって異なるので、本当にいろんなルールが乱立しています。

そういう法律が乱立する国では、当然に「法の目をかいくぐる」ということこそが処世術であり、尊ばれるようになるのも自然なこと。

なお、そんな「法律が乱立し、法を破ってこそ」という世界に向くのが動乱の星、「法律を守っていきましょう」という世界に向くのが平和の星です。

動乱の星 → 貫索星、石門星、調舒星、車騎星、龍高星
平和の星 → 鳳閣星、司禄星、禄存星、牽牛星、玉堂星

中殺や異常干支などにより、必ずしもこれだけで判断できるものでもないですが、ざっくりいえば、そういう分け方になっています。

よく、貫索星・石門星はなんで動乱の星(濁星)なんですか?
ということを訊かれるのですが、
これは、貫索星・石門星は守備の星なので、動乱の中にあってこそその守備の本能が磨かれ研ぎ澄まされることに寄ります。

とりわけ、貫索星などがある場合、若いうちはできるだけ厳しい環境に身を置かないと、
本来持つ守備の能力がいっこうに光らない、柔軟なロクデナシになるので気を付けましょう。

日本にいると「柔軟な性格」というのをプラスに捉えられがちですが、これこそ「単一民族国家的価値観」であり、
貫索星の良さは、頑固さにあり、それを封印しては星を損なうことになります。

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