金烏玉兎庵

陽占の二連変化の考え方、星を擬人化してみる

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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ちょっと頭の体操的に二連変化の考え方を書いておこうと思います。

二連変化というのは、陽占の星が二つ重なったときにどういう姿になるのか、ということについて、組み合わせごとにその姿を学ぶあれです。

例えば車騎星が二つあると貫索星の質が出て牽牛星の姿が加わるとか、
禄存星と玉堂星であれば知性が濁って現実的な処世術の知恵になるとかありますね。

あの二連変化は陽占に絡むところなので、初心者の方も割と好んで学ばれるテーマなのですが、
それだけに誤解も多く、割と浅い学びで使ってしまいがちなところなので、
ちょっと二連変化を深読みする視点、その方法というのを書いておこうと考えた次第。

さて、この二連変化ですが、受験勉強のように、〇+△=□、みたいにまる暗記しては、本質をつかむことから遠のきますので注意が必要です。
もちろん、最初のうちは型として覚えてしまったほうが良いのですが、
より深くその対象の人の姿を知っていこうとするならば、もう少し別の視点が必要ですよということです。

星の組み合わせで生じる二連変化が何を示しているかといえば、
その人の中に内在するエネルギーの動き、魂の動きを示しています。

言うまでもなく、人間の性質というのが複合的なものであり、表に見える姿の裏には必ず何か意図や理由があるものですが、
そういう性質や意図というのは、「エネルギー・魂の重なり=想念の立体的な組み合わせ」から発生するものなので、
その想念の構成=星のエネルギー・魂をとらえることで、その人物の心の機微をとらえ、真意をしり、先々の行動を推し量っていくことができるように出来ています。

つまり、陽占の星の二連変化は、そんなふうに立体的にその人物をとらえるときに使うことが出来るものであるということ。

もう少し角度を変えて書けば、
陽占の星というのはそれぞれ独立して存在しているわけではなく、常にそれぞれが影響し合い、絡み合って存在していて、
相生であれば強まり、相剋であれば削ぐ、というのが平たい説明ですが、
実際にはもっと立体的に重層的に影響し合い、
星の組み合わせをよくよく精緻に眺めれば、あたかもそれぞれの星が人格をもって共同作業を行うかのような現れ方をする、というのが実際のところであることに気づかれるのではないかと思いますがいかがでしょうか。

たとえば、龍高星と鳳閣星の二連変化でいえば、
龍高星という人と鳳閣星という人が一緒にいたらどうなるか?どうするか?という視点を持つと、
その変化の姿の本質を理解できるのではないかと思います。

人間は一人で生きていけるものではなく、常に必然的に集団の中に生まれ集団の中を生きるものである、ということを書いたことがありますが、
星も単体で在ることはできず、常に影響し合い複合的に絡み合って存在する、それをもって一人の人格、一人の人間の思いや動きを表わすことができる、
これは、ミクロコスモス(小宇宙)とマクロコスモス(大宇宙)の相似形と同じ相似形を人間社会と陽占にも見ることができる、ということと同義です。

また、星にはそれぞれ位置というのがありますけれど、
これも、その星の位置というのは、各々の星(たとえば車騎星という人)の持ち場、活動範囲、その役割であり、生きる場所だと考えると、

あ、車騎星さんはこの場所だと働きにくいね、とか、
もし、車騎星さんがこの場所で働くんだったら、玉堂星さんがいるといいね、とか、
玉堂星さんはいないけど、再来年当たりは来るみたい(後天運でめぐる)だから、そのときに頑張ってもらおう、
…というように「一人の人」のようにとらえていくと、その姿を奥行き深く捉えられるだろうと思います。

若年期・壮年期・晩年期と分けて考える三分法も同様です。
というのも、若年期と壮年期は必ず十大主星が二つあり、そこでは必ず二連変化をどうポジティブに使うか、という視点が不可欠。
よって、ここでも星二つを二人の個性ある「人物」と捉えると理解しやすく、また使いやすくなります。

牽牛星さんと調舒星さんが壮年期に一緒にいるけど、さてどうしようか。
禄存星さんが来るのを待つか、禄存星さんの真似事をしてしのぐか。
…みたいに考える視点を持つと、これは「運命の改良」にもなりますよ、ということです。
こんなふうに捉えると、「同じ星が二つ」あると、純粋性ではなく別の要素が出てくる理由もうなづけるのではないでしょうか。

陽占の星というのは自分の持つエネルギーであり、
5つのエネルギー(十大主星)が同居しているのが人間で、そのエネルギーをうまく調和的に発揮していくことが「その人間の幸せ」なので、
この5つのエネルギーを調和的に「マネジメント」することが上手に生きることであり、
そうやって調和的にエネルギーを発揮できるようコントロールすることが「運命の改良」につながる、というふうにもいえます。

なお、「5つのエネルギー」と書きましたが、
実際には、28元からでるものを含めれば最大11個のエネルギーが同居している人もいます。
28元がたくさんある人というのは、多くの場合、エネルギー値も大きい人ですが、
エネルギー値が大きい人というのは、この陽占のエネルギーの個数もたくさんある、「自分がマネジメントするチームが大きい」人であるので、パワフルに活躍することができる反面、きちんとエネルギーを消化・発散しないと苦しいことになる、というのも、
この星一つを「一人の人」ととらえて眺めると、イメージをしっかりと捉えて理解できるのではないかな、と思います。

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