金烏玉兎庵

春分説と冬至説

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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もうすぐ年末、お正月🎍の準備なのも少しずつ始める時期ですが、
東洋文化圏における年の切り替わりは春分です。

 

春分というのは節分の翌日。
節分とは「季節を分ける」と書き、かつては四つの季節の区切り4つありました。
今は「歳を分ける」区切りであり、大晦日のようなものです。

 

春分旧正月ともいわれ、中国や台湾の人たちが月餅🥮をお供えしてお祝いしている様子などは有名ですが、
日本でも、飛鳥時代から明治5年まで、その歴史のほとんどの期間においては同じように立春を新年としてお祝いしていました。
今も地方都市では旧正月をきちんとお祝いするところもありますね。

 

なぜ日本が太陰暦を捨てて太陽暦を選択したかといえば、もちろん「西洋列強に追いつけ追い越せ」の気風というのもありましたが、財政難だったことが最も大きな理由といわれています。
太陰暦から太陽暦に切り替えることで、約1ヶ月分の歳費を節約できたからです。

 

そんな理由で暦を変えてしまうなんて!
ということで、戦前まではそれでも多くの人が太陰暦の暦を使っていたのですが、
敗戦後、GHQ支配下に入って以降は急速に太陽暦の利用が推進され、太陰暦やそれに伴う文化は禁止されたり遠ざけられたりして、今となっては昔の暦を読める人が少なくなってしまいました。

 

これはとても残念なことだと最近よく思います。

暦を読むことは、世の中の流れを知ることにもつながりますし、算命学の理解にもつながりますので、改めてきちんと学び、お伝えできるようになりたいと思っている今日この頃。

 

それはさておき、本題です。

 

算命学においても春分をもってその歳の切り替わりの時期としています。
なので、天中殺なども春分の日からその2年後の節分の日までがその期間とされ、
ただいま現在は戊亥天中殺の時期ですが、戊亥天中殺の人の天中殺期間は来年2月の節分までがその期間とされます。

 

しかし一部の流派、例えば自然法算命学の市来先生などは冬至をもって一年の切り替わりとする説をとっておられるように、
冬至をもって一年の終わりとする考え方もあります。

 

この立場に立てば、
戊亥天中殺の人の天中殺期間は今年の冬至である今月の22日までとなります。

 

春分説か冬至説か?
高尾算命学や朱学院など多くの算命学流派はほとんど春分説をとっているので冬至説など議論の余地がないという言われ方もするのですが、
過去の自分の天中殺期間を振り返るに、感覚としては冬至説もありかも?と思うことが実は結構あります。

 

このあたりは、
戊亥天中殺の場合、10月、11月の年月ダブル天中殺期が明けての12月なのでそんなふうに感じるのかもしれませんし、
そもそも天中殺の影響がだいたいその期間の半年くらい前からじわじわで始めることを考えれば、天中殺期間が終わる半年くらい前からじわじわ軽減し始めて、終わり頃にはその影響が微かになるからなのかもしれませんが、たいていいつの天中殺期間も冬至を過ぎて年明けくらいになると爽快な気分に恵まれるように思います。

 

ちなみに、
自然法の市来先生によると、
春分説は大衆暦、冬至説は王暦なので冬至説は過去の歴史において秘されてきた。
よって、一般的ではないけれど、本質は王暦である冬至説にある、ということのようです。

 

こうした説は春分説に慣れていると突飛な気もしますが、易などを学ぶと、確かに最も陰が極まる冬至をもって一年の終わりとし、陽が兆すその翌日から新たな一年が始まるというのも納得感があるように思うのですがいかがでしょうか。

 

こうしたことは、
論を戦わせてしまえば多数派に軍配が上がりがちですが、多数派が正しいとは限りません。

高尾宗家は春分説でしょう、
といわれるとその通りなのですが、そもそも占術書というのは色んなところにトラップがあり、心無い人に悪用されないよう真実が書かれないこともよくあるので、それをもって冬至説を否定するものではないようにも思っています。

 

…ということで、
今回は冬至説をもって色々と試してみることにしました。

具体的には先日予告した「算命学のオンラインサロン」を冬至明けに開始してみようと思います。

吉とでるかは分かりませんが、
何事も試してみないことには分からないので、ひとまずやってみようと思います。

 

なお、オンラインサロンは岩田松雄さんのオンラインサロンに倣ってFacebookの非公開グループで設定する予定です。
ついては、興味のある方はアカウントをご用意ください。
必要に応じて、通常使われているアカウント以外のアカウントをご用意いただいてもかまいません。

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