金烏玉兎庵

天将星の話

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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天将星という星があります。
「将」の字が光っている通り、帝王の星と言われます。

そう書くといかにもすごそうですが、
天将星を陽転させることができるのは10人に一人とも100人に一人ともいわれ、
持っているだけでは何の役にも立たない星でもあります。

王様になれなければ乞食、
強者になるか弱者になるか、
中間のない星です。

また、おみくじの大吉が上り詰めた状態を示し下降線を予期させるとおり、
トップにつくとそのあと落ちることにつながるため、二番手が良いとか参謀(影の将軍)が向くとか、あるいはタイミングを計り万全を期してトップにつくのが良いとか言われます。

天将星に限らず、十二大従星はその星の持つ性質(風情や心境、精神など)が備わったときに稼働するものなので、
天将星の場合、その星が稼働するのは多くの場合、壮年期以降になります。
それまでどれだけ苦渋・辛酸をなめたかが大切ともいわれます。

帝王とは、人の信望を集める存在であり、そのためには人の痛みの分かる人間でなければなりません。
様々な挫折を経て、徹底的に苦しい思いをし、孤立無援の経験もし、その過程において学び成長することが最も求められる星でもあります。

ちなみに、天将星を持たなくても、このような過酷な経験を経て成長すると、誰でも大きな成功を晩年には得ることができるともいわれます。
これは易経的な自然の法則です。

とにもかくにも、天将星というのは絶対値の大きな星なので、何事にも「徹底的に」というのがキーワードになります。
そして、それを経て中庸を得たときに帝王になります。

この星は、特に幼少期の過ごし方が大事な星でもあります。

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