金烏玉兎庵

宇宙盤と土性

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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算命学には宇宙盤という行動領域を示す図があります。
ぐぐると図が出てきます)
円に60干支をふり、陰占の生年月日、それぞれ3つの干支の点を結んで描かれる三角形で無意識の行動範囲、自分の才能を活かせる分野を見ることができます。

平たくいえば、三角形の大きな人はゼネラリストタイプ、大きな世界であれこれやりながら生きるのに向き、三角形の小さな人はスペシャリストタイプで、限定的な人たちを相手にする方が向く人です。
ちなみに律音のある人は直線を構成しますが、これは先日「律音の人は集中力がある」と書いたとおり、ハイレベルなスペシャリストタイプで、周りに対して働きかけるというよりは自分の中に集中し、その結果として人の関心を引く人です。

この円は東西南北の十字線によって四分割され、丑寅の方角が守備本能(木性)、辰巳の方角が表現本能(火性)、未申の方角が攻撃本能(金性)、戌亥の方角が習得本能(水性)です。

三角形(又は直線)がいくつの本能領域を通過しているかということも見るべきポイントで、通過エリアの才能が発揮しやすい環境を示します。
この宇宙盤は、行動領域を示しますが、それを活かせるかどうかは人によって異なります。
陰占において半会などの融合条件のある人なら三角形が大きくいろんな領域にまたがっている方がよく、その場合は高いエネルギー値を持つ方が望ましいとされ、
対冲などの分離条件のある人は三角形が小さい方がよく、高すぎるエネルギーはストレスを生むとされます。
宇宙盤は様々な視点が必要なので、ここでの詳細は省きますが、進学や就職の際の適性テストや転職のカウンセリングに使われたりします。

この説明をすると、
「あれ?土性はどこに?」
と訊かれます。
宇宙盤は4分割された円で、登場するのは木火金水の4つだけです。
これは、土性は各本能が相生の関係を育んでいくそのつなぎ役であるためです。

土用の丑の日」の土用は、夏の土用の丑の日が有名ですが、実際には土用は春夏秋冬すべての季節の変わり目にあります。
五行は実は円ではなく螺旋を構成していますが、螺旋を登るその関門の役割を果たすのが土性ということもできます。

陰陽においても極の存在こそが実は大事であったように、
五行においてはこの土性がキーになります。土性はすべてに内在し、互いの関係を結びつけます。

前に、土性の本能である引力本能(奉仕、愛情、回転財)を発揮するには、他の4つの本能を発揮できるようにならなければならないということを書きましたが、それぞれの本能を本質的に発揮するには土性の要素を必要とするということも言えます。
また、螺旋を登る(=精神的に成熟する)ときには、必ず奉仕なり愛情なり財の回転なりが必要になる、ということもできます。

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