兵庫県立美術館で展示中の、
「藤田嗣治×国吉康雄 二人のパラレル・キャリア――百年目の再会」展。
パウル・クレーを観に行った美術館。
しかも、これも東京には来ない。
また行こうかな？
‥と思ったものの、17日まで、ちょっと間に合わないかも、いや日帰りなら？
それにしても、パウル・クレー展といい、藤田＆国吉展といい、
そこはかとなく戦争の暗い記憶が停留に底流に流れているのは偶然なのかな。
東京の展示会は戦争の匂いをあまり感じさせない展示になっていることが多いけれど、パウル・クレーも、そして多分この藤田＆国吉も、戦争が思考に、そして人生の方向性に確かに与える影響についてくっきりと訴える展示になっているのは意図的なのかな。
東京の展示はNO WAR風味で、とか？
いや、時期的に私が敏感になっているのかもしれませんが、
なんとなく、そんなことを考えました。
現代の、様々に整備された平和な時代にあっては、誰しもがみな同じように生き、同じような選択をし、同じような道を歩むことができるように感じますが、
果たして、これが戦争中なら？
屈強な身体をもつ人間と、脆弱な身体の人間は、当然、同じ道を歩もうなどと考えることなく、自分に与えられた資質をもって「最大限生き残るため」に自分の持てるなかで尤も高い能力を発揮して生きようとするだろうし、
追い詰められた状況のなかで、最も自分が「発揮したい能力」に必死になったはず。
東京という根なしの都市圏にはない根っこが地方の都市圏にはあります。
戦争の影響を感じさせる作品展はその街の根っこに呼応する。
なんとなく、「東京以外」の美術館に足を運ぶことの大切さをこのところよく感じますが、これもその一つ。
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