算命学では、精神性を高めると、自分に起こるはずの禍を環境に見るようになるといわれます。
これについて、「精神性を高める」とはどういうことか?
という質問をいただいたので書いておこうと思います。
精神性を高める、というのもいろんな説明があるのだと思うのですが、
私が一言でいうなら「道理を知り、道理に則って生きる」ということだろうと思っています。
道理とは、物事の正しい道筋であり人として行うべき正しい道のことですが、
この「正しい」というのが禅問答のように難解なので、説明に躊躇してしまうところ。
ただ、それでも一生懸命言葉にしてみれば、
世の中が調和的に発展していくうえであるべき在り方をもって正しいといえ、
それは必ずしも法律法規をもってそれであるわけでなく、
まして昨今の自粛警察や不倫叩きのようなものでもなく、
しいて言うなら、森羅万象の法則、陰陽五行の仕組み、いわゆる不易の法則に照らして正しいということである、といえるだろうと思います。
森羅万象の法則や陰陽五行の仕組み、それに連なる因果律や不易の法則というのが分かってくると、その結果として視座が高まり視野が広がります。
なぜそれが起こるのか、起こる出来事が必然であるその背景を理解できるようになるので、動じることもなく怒ることもなく、苛まされることもなくなっていく。
すると、世の中に起こる理不尽について、別の角度から見ることができるようになり、理不尽をうまく「活用」できたりする。
あるいは、ものすごく苦しい状況に陥ったとしても、高い視座があればそれを「逆転」させることができたりもします。
例えば…などと書くとちょっと穏当ではない内容になるので控えますが、
どういう状況においても、視野広く、視座高く眺めてあらゆる角度から状況を見つめれば、
それを活用できる方法や立場を逆転する方法は何かしらあるもので、
もしそれが見つからないとしたら、それはまだ狭い視野で近視眼的に世の中を眺めていて、状況に埋没しているということではないでしょうか。
精神性を高める、ということにおいて有利なのは、
陰占における散法(対冲・刑・害・破など)がある人や、陽占において相剋がある人、あるいは宿命中殺があるような人たちです。
なぜかといえば、彼らは宿命的に「苦しいこと」を内包して生まれてきた人たちだから。
厳密には、宿命において「苦しいこと」がまずあって、それを乗り越えることで成長し発展するというパターンをもって生まれてきた人たち、
ということなのですが、まずは「苦しい宿命」からスタートするのがこれらの人たちで、
そういう「苦しいスタート」が人生のデフォルト設定に生まれた人たちは、その状況から脱出するために、いやがおうにも「精神性を高める」ということに向かっていく。
…だから、こういう人たちは「精神性を高める」ということにおいて有利だということです。
もちろん、そういう苦しい設定の中でその状況に沈んでいく人もいますけれど、
このあたりは、「スムーズに人生を進める」という設定で生まれた人たちが成長の機会を逸して沈んでいくのと同じで、
人間として成長に向かうということを怠れば、沈んでいくのは自明のことで、このあたりは設定にはあまり関係ありません。
なお、上記のような要素がないひとでも、生きていれば必ず後天運で天中殺や散法の時期というのはめぐります。
12年に2年間は必ず天中殺がめぐり、12年に一度以上は必ずどこかしらで対冲がめぐり、刑やら害やら他にもいろいろありますね。
もし視野狭く近視眼的に生きていれば、そういう時期にたいてい苦しい状況に陥るもの。
その意味では、結局のところ、誰しもに「精神性を高めるチャンス」がある、ということになります。
苦しいときは精神性を高めるチャンス。
そう思うと、苦しい状況が楽しみになってきたりするかもしれませんね。
そういえば、
最近、オンラインでご相談を承るときに、虎目石のイヤリングを使っています。
虎目石は視野を広げ、洞察力を高めてくれるのだとか。
効果のほどは分かりませんが、つけるたびに、視野を広く持つこと、洞察力を高めることを意識できるという点で気に入っています✨