金烏玉兎庵

高い次元の相互理解に必要なもの

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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春分の日、すべての根本は家族にあり、ということで、
母と弟宅に伺い、家族の会談をしてまいりました。

「会談」とは大袈裟ですが、
家族には、何かと共有すべきことがあり、
家族の間で、有効な協力関係を維持していくには、意識的に、定期的に、会って会話をすることは、不可欠です。

だいたい、会わないでいるうちに誤解が膨らみすれ違い、
大きなもめごとや対立に発展するというのはよくあることで、
そういうことを避けるためにも「定期的に会談する」ということは重要です。

さて、「家族」といいつつ、本日は、上の甥っ子は不在でした。
聞けば、小学校時代を過ごした某地方都市へ、当時の友人に会いにいったのだとか。

これについて、弟は激怒し、そもそもの家族の会談が中止になるところだったのですが、
義妹がうまくとりなしてくれて、本日は、うまくその会談が実現したという次第。

これは毎回思うことなのですが、
私は相当にシビアで厳格であるように思われがちなのですけれど、
弟は、私よりもはるかにシビアかつ厳格で、
話していると、あるいはその家の中を見回すと、本当に目が覚めるような思いがします。

そして、なるほど、結局、私も弟も、あの厳格な父に育てられたから、こんなふうに、
シビアで厳格な人間に成ったんだな、と思いつつ、

あの厳格さに歯向かって、その某地方都市に遊びに行った甥っ子も、
恐らくは、先々、そういうシビアで厳格な人間になるんだろうな、ということを感じます。

それが果たして良いことなのか分かりませんが、
結局は、子供というのは、多かれ少なかれ、親に似たふうに育つもので、
ごくまれに、トンビが鷹を生む…ということがありますが、
多くは、蛙の子は蛙、なのだと思います。

ちなみに、そういう家族がケンカをすると、大事(おおごと)になるわけですが、
大事を踏み越えることで理解し、認めることができること、というのもあり、
多少時間がかかるとしても、家族でケンカをする、というのも、悪いことではないように思います。

例えば、子供というのは、思春期にもなれば親とケンカをしますけれど、
それは親と対峙できるだけの力量を備えつつある、ということであり、成長の証です。

それと同様に、家族のケンカというのも、つまるところ、
「それだけの思い」があることの結果としてぶつかり合うわけで、
どこかでそれが昇華できれば、より高い次元で理解し合い、協力し合うことができるようになります。

さて、これは家族のお話ですが、
昨日書いた、自分を造る付き合うべき人というのも、
尊敬する人とか、いいなと思う人というよりは、

ケンカをするとか、対立するとかいうことを経た人、
あるいは、当初は嫌い合っていた人のほうが、
案外と、深く相手のことを知り、その先において高い次元で理解し合い、協力し合うことができるようになる感じがあります。

これは例えば、「対冲」というのが、破壊現象を起こすけれど、
その破壊によって、真に大切なモノだけが残る、あの感じを思い浮かべればその意味が伝わるかな?と思いますがどうでしょう。

その弟も、以前、3年くらい口をきいてもらえなかったその3年を経たことで、
より深く理解し合い、協力できるようになった、というのもそういうことなんだろうな、と思いました。

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