金烏玉兎庵

人間の密度の話

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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スタイルも良く、キレイにお化粧しているのに、
まともな男性にはまるで相手にされない女性というのがいます。

あるいは、
言っていることは格好よく、立派なことを言っていて、
まともそうに見えるのに、まともな人にはまるで話を聞いてもらえない人というのもいますね。

なぜそうしたことが起こるのかといえば、
当の本人は気づいていないのですけれど、

同じように真似たつもりでも、
大差なくうまくやったつもりでも、

そもそもの密度がまるで違うので、
結果として存在も発言も作品も、すべてが軽く、
まるで人の心に響かない、人の心に届かない、
…ということになります。

西洋文化的な世界観で生きていると、「密度」などといったところで伝わりにくいのですけれど、
喜怒哀楽、あるいは仁礼信義智を体験するのに比例して、
人間の密度は高まっていくもので、

そういう体験なく生きてきたような人は、
「密度」がまるでなくて、何につけても上滑る、みたいなことになります。

例えば、
そういう密度が高いような人が、密度の低いような人が勝負をしたりすると、
コトの巧拙とは別の力学が働いて、密度の低い人は密度の高い人にまったく勝てない、
ということになるわけです。

ちなみに、
だいたいは、「うまくいく人」は「うまくいく人」とつるみ、
「うまくいかない人」は「うまくいかない人」とつるむものですが、
これも、「密度」に差があり過ぎると共に過ごしにくいからであろうと思います。

「密度が一致するかどうか」というのは案外と大事です。

同じ命式でも、
きちんと「体験」を重ねているかにより、
流れは同じでも、まるで深みやスケールが異なる、ということは往々にしておあります。

このあたりは、
ミニチュアの運命か行程を歩むか、
等身大の運命行程を歩むか、
スケールの大きな運命行程を歩むか、
…というのは、その宿命消化のスケールや密度による、
という当たり前のお話です。

もっとも、だいたいは、
自分が生まれ育った環境にいる人たちのスケールに応じた人生を歩むもので、
それを飛び出すにはそれなりの条件が必要となります。

例えば、半会のタイミングできちんと大きく飛び出すとか、
あるいは自分を駆り立てるものに素直に従って過酷な環境に身を置くとか、
そういう条件をもって飛び出せることもありますよ、ということです。

密度が違い過ぎると、
会話が上滑る、会話が深まらない、会話が発展しない、
…ということにしかならないので、続かない、とでもいうか。

ところで、その「体験」というのは、
「体験すればなんでもいい」わけではなく、
どれだけ大きな「人生の絶対値」を経験したことがあるか、というのも大事と思います。
密度は体験の絶対値に比例します。

挫折ではなく成功でも?
…と、疑問に思う方もおられるかもしれませんが、

本気のエネルギーで取り組んだことがあれば、
成功するせよ、失敗するにせよ、
その結果のインパクトの絶対値は大きくなるもの。

さらにいえば、
失敗から多くを学ぶのと同様に、
成功の先には実は多くの喪失があるもので、

成功であれ失敗であれ、
それはいずれも、陰陽両方の経験をすることになるものでもあります。

なお、それを真に経験するには、
保護のない世界で、本気で勝負しなければならないわけですが、
そういう「本気の勝負」というのをした経験があるのとないのとでは、

まるで見える世界の風景が違います。
あるいは、手に触れる世の中の手触り感がまるで違います。

さて、その「密度」、ひらたくいえば経験値、とは、
どれだけ苦労した経験があるか?ということであるわけですが、

それを算命学で見ることができるか?といえば、

ざっくり相剋の経験がどれだけあるかによってみることが出来ます。

但し、相剋がめぐっていても、社会との接点を持たずに過ごしていたりすると、
実際には「相剋の経験」をしていないケースというのも少なからずあり、
命式だけで判断することはできませんし、

「苦労の経験」が良い方向に作用する人と悪い方向に作用する人がいるので、
それだけをもって「苦労しているから立派な人になる」ともいえない、ということはきちんと書いておきます。

世の中には、
苦労をしないことで人間がねじれる人もいれば、
苦労をすることで人間がねじれる人もいて、
このあたりは、きちんと個別の判断をしていかねばなりません。

さて、冒頭の「見た目はマルなのにまるでダメ」な人の話に戻せば、

スタイルも良く、キレイにお化粧しているのに、
まともな男性にはまるで相手にされない、というときには、
努力の方向を「密度アップ」に向けてみる、

例えば、
言っていることは格好よく、立派なことを言っていて、
まともそうに見えるのに、まともな人にはまるで話を聞いてもらえないときには、
ひとまず体験値・経験値をあげることに労力を割いてみる、
ということをするのが良いのではないか、

というお話でした。

逆に、
いかにも軽薄そうに見える美人がなかなかの男性とばかり付き合っているなら、
それは彼女は密度が高いということ、

いかにも薄っぺらに見える営業マンでも成績がぴか一なら、
それはその人の体験や経験には見るべきものがあるのだろう、ということでもあります。

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