金烏玉兎庵

十二大従星の強さの意味について

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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先日、支える星が身弱の場合、戦い方は「たて線的」なほうが良い、ということを書いたことについて、
身中の場合はどうでしょうか?という質問をいただいたので書いておこうと思います。

そもそもですが、
十二大従星の強さというのは、現実におけるモノゴトの実現力、出来事への影響力につながっています。

十二大従星のエネルギーの高さに比例して、
人を動かすとか、モノゴトを動かすとか、何かを決定するということに対してインパクトを与えることができるもので、

例えば、
天将星などが支えていれば、多少無理目のこととか、多少不利に展開しているようなことでも、
最終的には実現する、決定する、カタチとなってうまくいく、ということになる傾向が強くあります。

一方、身弱の星が支えている場合、
最初はうまくいっているように見えても、華々しい注目を浴びてまわりの期待を一身に背負っているような様子で始まったとしても、
最終的にはとん挫する、たとえ実現しても人が変わる(強い人に手柄を取られる)、自分にとっての「実現」とはならない、というような、
いわゆる「竜頭蛇尾(りゅうとうだび)」に終わる傾向にあります。

もっとも、これは「現実」、よこ線の世界おける場合の話で、
「精神」、つまり芸術やら学問やらという無形の世界、たて線の世界の場合には逆になります。

つまり、十二大従星の弱さというのは精神分野における鋭さや芸術性、あるいは伝達力や創造性につながっており、
そういう分野において何かをする、つまり何かを伝達するとか創造するとかいう場合には、身弱のほうが有利であるということです。

さて、では身中、例えば天貴星とか天印星などであればどうか?といえば、
基本的には「身強以外」の星はそれが身中であっても身弱に準じます。

身強・身弱(身中を含む)の違いというのは、冒頭でも書いた通り、
人を動かすとか、モノゴトを動かすとか、何かを決定するということに対してインパクトを与えるということが、
できるのが身強、できないのが身弱(身中を含む)です。

もう少し具体的に言えば、
自分が人を率いて、あるいは人の注目を集めてモノゴトを実現していけるのが身強であり、
自分がオモテに立ったとしても、誰かのサポートを得るとか、分野を限定するとかしないとモノゴトを実現していけないのが身弱(身中を含む)です。

分野を限定することが望まれるのは天貴星で、
天貴星らしい学問的分野、生真面目さが活きる分野、濁りのないルールがきっちりしている分野であれば、人を率いて物事を実現していく、というような現実的な活躍をすることもできます。

サポートを得ることが望まれるのは天印星で、
そもそも天印星は赤ちゃんの星なので、誰かのサポートなしにはとても身中ほどのエネルギーもありません。
自分の意図を、赤ちゃんらしい可愛らしさを活用して、うまく人に動いてもらって実現していく、ということができれば、現実的な活躍に向かうことができます。

海外ドラマ『グッドワイフ』のシーズン3において、
ウェンディ・スコット・カーという州検事選挙においてピーターと争って落選した黒人女性が登場するのですが、
彼女などは、天貴星が天貴星らしくない政治という世界に向かった結果の良いサンプルだろうと思います。

清廉潔白、汚職を嫌うあたりはいかにも天貴星的ですが、
こういう人は政治の世界という全き現実においては影響力を持つことは難しいもの。

また、同じくそのシーズン3において、
デイナ・ロッジというヒスパニック系の検事が登場するのですが、
彼女は、いろんな人に良い顔をし、あけすけな媚を売りつつ、そうやって得たサポートを使って自分が昇進することをたくらむのですが、結局、それを逆手に取られて失脚します。
天印星というのは可愛らしさ、人に好かれる健やかさがあるのですが、
そういう天印星が、現実の濁りを心のうちにもった瞬間、可愛らしさが「あざとさ」となり総スカンを喰らう、ということになります。

天印星というのは「あざとい」と非難されたりすることについて、
「あざとさ」も武器なので大いに活用すべきと思いますが、
「あざとさ」を使いつつ、但しそこには健やかさ、爽やかさ、かわいらしさが大切で、
その意味で、天貴星とは別の意味ではありますが、濁ったことをする、大人数を牛耳るなどをすると、
最初のうちは「かわいいかわいい」と手伝ってくれていた人たちが、蜘蛛の子を散らすようにいなくなる、ということになります。

なんといっても、赤ちゃんですからね。
どうしても自分が牛耳る立場に立ちたいならば、サポートに乗る(=みこしに乗る)ような動きをするほうが良いだろうと思います。

ちなみに、天印星は可愛らしい星ですが、あざとさをちょっと間違って使ってしまうと恐ろしく下品にもなります。
このあたり、デイナ・ロッジの役はうまく演じられていて圧巻です。

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https://note.com/kinugyokutoan/m/md39efa9cb8b3
※今回から守護神について書き始めました。
写真は、なぜ甲木と冬の関係の理解を意識した写真です🌸

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十二大従星の理解が進む内容などに触れています。

⭐︎2021年1月二週目のマガジン📚
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コロナ禍下における商売の方法などを学理の観点から書いたりしています。

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