金烏玉兎庵

牽牛星2つは野人化する、その強さと逞しさを活かす先

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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何人かの方からのコメントに「牽牛星が複数ある」方についての「牽牛星らしさ」について
の記述が重なり、少し気になったため書いておくのですが、
牽牛星は二つあると、「牽牛星+車騎星」ではなく、「車騎星一つ」の質が強く出ます。
これは前にブログでも書いたとおり。
※こちら:https://www.kinugyokutoan.com/?p=398

牽牛星が二つあれば、もちろん名誉や大義を重んじる様子はありますけれど、
それは多くの場合、「自分の名誉」「自分の大義」であって、ときに「自分勝手な正義」とも
なりえます。

よって、
ちょっと行き過ぎたブライド、やりすぎの正義、という現れ方をすることが多く、
それによる反発や批判を受けたりする人が多いように思います。
そして、そうした姿を強い星が支えていれば、その多少行き過ぎたプライドや、他人からは理解されにくい正義というのも堅持して、動じたりひるんだりすることなく突き進んでいくのですが、
それを弱い星が支えていたりすると、牽牛星一つの場合とは別の意味でちょっと苦しいことになる方が多い印象があります。

同じ星というのは自分が世界に向かって立つあり方を強めるので、動じたり、ひるんだりすることなくそのプライドや正義というのを顕現させていくことはできるのですが、
それがまわりからの反発を生み、違和感をもって受け入れられることが多いように思います。
※このあたりの仕組みについては、現在、note のサークルにて「八門法の多連変化」として繰り返し書いているところです。

こうしたことをまとめると、
牽牛星一つでは繊細さを伴うプライドとなって、それがときにポキリと折れると生きていくことが困難にさえなる一方(その他の条件にもよりますが)、
牽牛星が二つある方というのは、良くも悪くも図太さがあるということであり、
純度という意味では間違いなく牽牛星一つのほうが歪みのない、濁りのない牽牛星を全うするのですが(そうでなければ命が危うい)、
牽牛星が二つある場合は、牽牛星の誇りを強く持ちつつも、外向きには車騎星的な姿で生きているので、コト生き永らえるということにかけては、こちらに分があるというとだろうと思います。

ちなみに、牽牛星2つが「牽牛星+車騎星」ではなく、「車騎星一つ」の質になることに、
私が気づいたきっかけとなった方が何人かおられます。
いずれもとても「仕事大好き」で、名誉欲が強く、実際、二人とも大きな会社で立派なお仕事に就いておられます。
けれど、ご自身の名誉を掲げるということに対して過度に意欲的で、
まわりからは受け入れられず、空回りをしている傾向もあるように思います。

これは確かに苦しいのですが、実はこうした苦しさを経て、こうした苦しさの先において、人間としての成長がある、精神性が高まる、そして次元が上がりさらに大きな世界で活躍できる、というのがこうした方々でもあります。

身近な人には受け入れられにくい要素が、広い世界に向かうことで昇華され、活躍の場を得る、という言い方もできます。

その意味では、こうした要素を持つ人は、大きな会社といえども組織の中で汲々とするとか、
そうでなくても小さな世界の雇われで働くよりは、
より広い世界に向かうのが良いだろうと思います。

「広い世界に向かう」というのは中殺がある場合にはほぼ絶対に必要ですが、
牽牛星が2つあるような場合には、中殺がなくても広い世界に向かわなければ、生きにくい、
活きにくいだろうと思います。
実際、コメントにありました白洲次郎さんは、海外という広い世界に向かったことが、その後の人生を定めたように思います。
このあたりは龍高星が光ったという面もありますが、牽牛星2つの陽転という意味も強くあるように感じます。

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