金烏玉兎庵

いよいよ庶民台頭期、そして税法の大切さ

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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いよいよ日本は「庶民台頭期」に向かい始めたようです。

 

これまで何度も書いていますが、
時代運というのがあって、日本は以下のような流れにあり、現在は大企業や資本家が財力を備え旺盛な経済を確立していく時期にあります。

(前略)
1987年〜1996年 権力期
1997年〜2006年 動乱期
2007年〜2016年 教育期
2017年〜2026年 経済確立期
2027年〜2036年 庶民台頭期

 

その経済確立が進み、いよいよ庶民台頭期に向けての基盤づくりに動き始めたんだな、というのが
「大企業がベンチャー企業に投資をしたらその25%が控除される」いう記事。
(具体的には、設立10年未満の非上場企業に1億円以上を出資したら、出資額の25%相当を所得金額から控除される)

 

これからお金がどんどん庶民(大資本ではなく一般層という意味で)に流れ始めます。
これからベンチャー企業をはじめとする中小企業や個人がが2027年までには力を備え、経済の主役になることを予見させます。

 

庶民台頭期といっても前回の陽の庶民台頭期ではなく、陰の庶民台頭期なのでパキッと華やかに分かりやすい形ではなさそうですが、
それでも中小企業や一般の人にも感じられる形で経済は活況を呈するだろうと思います。

 

何かやろうとしているなら、これからの10年です。

 

合わせてNISA制度の刷新も決まり、個人の資産形成に向けても動いていることを考えるに、中流層が財を得て力を持つ時代に向けて大きく動きがした感じがします。

 

国力国勢というのは、
実は大企業ではなく中小企業、
上流層ではなく中流層で測られます。
日本が最も勢いのあった1970年代は「一億総中流社会」であったことをみてもそのことが分かります。

 

日本が勢いを増していくことが強く感じられ、同時に、これに乗り遅れないために何をすべきか?

少し緊張感もはしりますね。

 

ちなみに、
私は税法を3年に一度は時間をとってガッツリ勉強することにしています。

 

そういう話をすると、
「銀行員だから?」
「たいへんですね。」
といわれたりしますが、

税法は社会を大きく変える力をもつものなので、
これを押さえておくことで世の中の方向を予見することができます。
よって税法は「未来を紐解くツール」の一つとして重要です。

 

たとえば、
このところの個人消費を支えているのは、
相続における基礎控除が40%も減ってお金のある富裕層が消費に向かいやすくなったことや生前贈与がしやすい仕組みが増えてお金が若い世代に向かいやすくなったことなどがありますし、
住宅ローン減税の拡充によって家を買う意欲が促進されます。
(住宅を建てる企業やそのローンを出す企業も潤います)

 

あるいは、
ふるさと納税は国と自治体の権力争いとその権力の分配という意味があり、やはり同様に社会を動かす力があります。
都市圏の自治体からは反発の多いふるさと納税は、そもそも国が大都市圏への影響力を維持することが企図されてできた制度です。

 

これを個人レベルに落として考えれば、
所属の自治体独自の条例などが国の方針とは異なっていてそれによる恩恵のある人はふるさと納税をしないほうがその自治体を支えることになりますし、
その自治体と国との差異を支持しない場合はふるさと納税をした方が、自治体の力を弱め国の関与につながりやすいということになります。

 

個人の行動、活動がどのような制度によって促進されているのか?
ということを考えることは、時代の大きな流れを見る上では欠かすことができません。

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