金烏玉兎庵

玉堂星の役割と制約、占い師を「選ぶ」という視点の大切さ

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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昨日はサラリーマンとして長く活躍されている方がご相談にお越しになりました。
その方のお話を伺っていたのもさることながら、他の先生に観てもらったというその内容が気になって考えていました。
…ので、更新できませんでした、すみません。

以下、本来は非公開のサークルの方で書いた方が良いかも、というセンシティブな内容を含みます。

さて、考えていた内容をぼかして書くと、
玉堂星を人生哲学の場所にお持ちになる方について、移住を視野に入れた海外留学を後押しされたのはなぜか?
ということです。

ちなみに、
その玉堂星は特に中殺されてもおらず、
異常干支から出ているわけでもなく、
初旬にそれらしい星があるわけでもなく、
(むしろ初旬はドメスティックな星)
そしてその先生がお勧めになった時期が含まれる大運のテーマはおそらく国内にあります。

私が算命学を学ぶテーマはいくつかありますが、
その一つに「玉堂星の在り方」というのがあります。
玉堂星は、母親の星、母国の星といわれますが、この玉堂星は他の星では代替できない不可侵の役割を担う一方で、
他の星よりも多くの制約を受ける星でもあります。

陽占の星というのは心を示すといわれます。
心とはその人の魂であり生きる欲求です。

よって、
陽占の星を活かすことは、
心があたたかくなることであり、
魂が喜ぶことであり、
欲求が満たされることでもあります。

これはどの星にも言えることですが、
こと玉堂星ということでいえば、
それが顕著に現れるように感じています。

端的にいえば、
玉堂星を持つ人が玉堂星の心を失うと人生全体に影響を及ぼす、
ような印象をもっています。
まだ検証中ですが。

ちょうど昨日、
アイスダンスの日本代表として活躍されたクリス・リードさんが急逝されたニュースが入ってきました。
30歳という若さでの他界。
ちょうど今月から、アメリカから日本に拠点を完全に移し、日本でアイスダンスの後進の指導にあたろうというその矢先であったそうです。

彼の胸には玉堂星があります。
彼のお母様は日本人で、日本国籍を取得されていたのでその彼が日本に完全移住して日本を拠点に活躍するのはいかにも良い選択であったようにみえますが、
生まれたのはアメリカで、名前もアメリカ人らしいお名前。
そして今回の急逝という事実を考えると、果たして彼の玉堂星の示す母国が日本であったのか疑問を感じざるをえません。

彼はお母様が日本人でお父様がアメリカ人であったのでアメリカに住んではいたけれど未成年のうちは日米両国の両国籍を持っていました。
日本国籍を取得したのは、当時のアイスダンスのコーチだったモロゾフに勧められたからだといわれます。
だとすると、彼にとっての日本国籍の選択というのは魂が惹かれたからではなく、日本への移住というのは「スケートという仕事」のためだったのではないかと感じられるのですがいかがでしょうか。

折しも昨年は納音がめぐり、「自分の心に沿う選択」を始めるタイミング。
そのタイミングで方向転換することなくそれまでの人生にアクセルを踏み、その道をより堅固にしてしまうような選択をすべきだったのかどうか。
せっかく納音年である昨年の末に選手を引退したなら、本来は、スケートや日本から離れて彼を産み育んだ「母国」でもっと新たな世界に向かうべきだったのではないか?と感じます。

冒頭の話に戻せば、
算命学の担い手を「占い師」と呼ぶことに私は抵抗がありますが、「占い師」だとして、その「占い師」というのは人により言うことが異なることはよくありますけれど、
少なくとも算命学の担い手が「こう」と断じるときには必ずそこに理論理屈があるべきで、その理論理屈にきちんと則っていれば、他の占い師が観てもある程度納得はできるもの。
しかし、その先生のケースでは、なぜその回答をされたのか分からず、昨晩は考え込んでしまった次第。

ちなみに、その先生は師範でいらっしゃいますが、師範だから占いが上手とは限りません。
(これは、東大の医学部を出た人が名医とは限らず、天皇陛下を執刀したのが順大の天野先生であったように、学ぶことと理解すること、伝えること、活かすことはそれぞれ別のことであることによります。)

師範の上、臨位、歳位、周位…と段位を重ねている方でもまるで命式を読み解けないという人も実はけっこうおられますし(私のところに定期的にご相談にみえる方もおられます)、
原典などを読んでも表面的な文字の理解や暗記にとどまる方も少なからずおられます。
さらにひどいと、そもそもきちんと学ぶことなくネット占いを口述するだけという方もおられます。
その意味では、依頼者のほうも占者を見極め、言っていることの本質を知るために疑問を持ち確認する、ということが求められるのではないか、と考えます。

さらにいえば、
占い師というのもカウンセラーや医者に似て、相性がありますので、合う合わないを見極めるのは何より大事だろうと思います。

昨日は「お礼」に素敵なお酒をいただきました🥂
が、既にたくさんの方から高級なお酒やワイン、をいただき、家に30本くらいありますため、お酒は受け付けておりません。
よろしくお願いいたします。

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